1.東武鉄道からご利用のお客様へ

4.1 設備対策

(1)
「輸送の安全」に関する会議
①踏切支障報知装置の設置
「押ボタン式踏切支障報知装置」

踏切付近に設置された非常ボタンを押すことにより、表示装置が接近してくる列車に踏切で異常があることを知らせます。

 

「自動式踏切支障報知装置」

踏切内に自動車等が立ち入った場合に、これを自動的に検知し、表示装置が接近してくる列車に踏切で異常があることを知らせます。

②迂回路案内
「迂回路案内看板」

踏切の反対側に渡ることのできる跨線歩道橋・地下道などの迂回路を案内しています。

③視認性向上および遮断時のくぐり抜け防止

道路からの視認性向上および警報中の踏切横断の防止を目的として、全方向型閃光灯(せんこうとう)やオーバーハング型警報機等の導入を実施しています。また、全ての踏切遮断桿(かん)に「遮断桿さげベルト」「遮断桿警告票」を設置しています。

④踏切の拡幅

踏切交通の円滑化、安全性のさらなる向上を図るために、道路管理者からの要請に基づき踏切の拡幅を進めています。今後も道路管理者と協力して積極的に進めていきます。

⑤踏切遮断時分の短縮化

「列車種別装置(急緩選別)」の導入により、踏切遮断時分の適正化(普通列車通過時の遮断時間の短縮)に努めており、技術的に同装置の設置が可能で、かつ有効な173か所の踏切で実施しています。

⑥踏切数と踏切支障報知装置設置踏切数の推移

踏切における究極の安全対策は、立体交差化工事等により踏切を解消することです。当社では、立体交差化等の大規模工事を積極的に行ってきたことにより、1960年に2,424か所あった踏切は、現在では半分以下の994か所まで減少しています。

⑦立体交差化の推進

当社では、主に下記の区間において、連続立体交差化工事を施行中です。

A 竹ノ塚駅付近高架化工事

東武スカイツリーライン西新井駅〜谷塚駅間において、足立区の都市計画事業として工事を施行中で、2020年度の事業完成を目指して工事を推進しています。

B 伊勢崎駅付近高架化工事

伊勢崎線剛志駅〜伊勢崎駅間において、群馬県の都市計画事業として工事を施行中で、2013年秋には高架切換を実施し、新伊勢崎駅と伊勢崎駅の2駅を高架駅とし使用開始するとともに、13か所の踏切が除却となる予定です。

C 清水公園駅~梅郷駅間高架化工事

野田線清水公園駅〜梅郷駅間において、千葉県の都市計画事業として工事を施行中で、2017年度の事業完成を目指して工事を推進しています。

伊勢崎駅付近高架化工事

さらに、東武スカイツリーラインとうきょうスカイツリー駅付近・春日部駅付近の連続立体交差事業について、早期の事業化を推進するため、関係自治体等との協議を進めています。

今後も東上線大山駅付近をはじめ、踏切の立体交差化の推進について関係自治体に要請していきます。

(2)
駅の安全対策

お客様が安全で安心して鉄道をご利用いただけるよう、駅係員、乗務員による駅発着時の安全確認を徹底するとともに、ホーム下転落事故防止などの様々な設備対策を、以下のとおり実施しています。

①駅発着時の安全確認の徹底等によるドア挟み事故とドア誤扱い事故防止対策の推進

A 駅発着時の安全確認の徹底

 

車掌が列車のドアを閉める時にホームの安全を確認しやすいようホーム監視用ITVの増設や大型化、乗降視認向上板の設置、ホームの照明を明るくするなど、視認性の向上を進めています。

ホーム監視用ITV
乗降視認向上板

B 発車案内放送装置の設置

 

スピーカー
操作スイッチ

車掌が列車のドアを閉める時にホームの安全を確認しやすいようホーム監視ITVの増設や大型化、乗降視認向上板の設置、ホームの照明を明るくするなど、視認性向上を進めています。

②ホームにおける事故防止対策

A ホーム下注意喚起灯、ホーム端注意灯

お客様が乗降する際の転落防止を目的として、足元にご注意いただくための「ホーム下注意喚起灯」や「ホーム端注意灯」を車両扉位置付近に設置しています。また、点滅にあわせて、「足元にご注意ください」という注意喚起の音声を流す装置の設置も行っています。

B 転落検知マット

 

転落検知マット

「転落検知マット」は、ホームが曲線であるために構造上車両とホームの間隔が開いてしまう場所で、お客様がホームと車両の間に誤って転落した時に自動的に検知し、停車している列車に異常を知らせることにより、転落後の事故を最小限にするものです。

また、浅草駅、とうきょうスカイツリー駅、大宮駅、池袋駅の「転落検知マット」には、付近を走行している列車に緊急停止の警報を発信して停車させる機能があります。

C ホーム下待避口

 

ホーム下待避口

ホーム下に待避する空間のない駅では、お客様が誤ってホーム下に転落した時に待避できるよう待避口を設置しています。

D 非常停止ボタン

 

非常停止ボタン

お客様がホーム下に転落した時等に、列車を緊急停止させることを目的として、ホーム上に「非常停止ボタン」の増設を進めています。

さらに主要な折り返し駅では、ホーム上にいる駅係員がリモコン式の非常停止ボタンを携帯し、緊急時には駅に進入してくる列車に対し、速やに停止合図が出せるようにしています。

③今後の駅の安全対策

お客様がより安全に駅をご利用いただけるよう、今後もホームと車両のすき間・段差の解消や、非常停止ボタンの増設等を進めていきます。また、駅ホームの転落防止対策については、2011年8月に国土交通省から示された「ホームドアの整備促進等に関する検討会」の中間とりまとめを受けて、2013年度は船橋駅(2014年春完成予定)と柏駅(2015年春完成予定)への可動式ホーム柵整備に着手します。

また、「内方線付き点状ブロック」については、曳舟、大袋、運河、新河岸、霞ヶ関、若葉の6駅の整備を予定しています。

(3)
車両の安全対策
①転落防止用ホロ
転落防止用ホロ

お客様がホーム上から車両間(車両連結部)へ転落することを防止するため、車両間のすき間へ転落防止ホロを設置しています。

②車内非常報知器

電車の優先座席の近く等に、乗務員に異常を知らせる非常報知器を設置しています。

なお、車両によっては乗務員と直接通話ができる非常通報器を設置しています。

③車内バリアフリー化

新造車両には、目の不自由なお客様にドアが開いている状態であることをお知らせするための「ドア誘導放送」や、「ドア開口部」の「床の識別色(黄色)」の使用、耳の不自由なお客様にドアが開閉するタイミングが分かるようにドア付近のランプが点滅する「扉開閉予告灯」の設置、座席をご利用しやすくするために「スタンションポール」の取付等を実施しています。その他、リニューアル工事を実施する車両も、バリアフリー整備を実施しています。

(4)
列車無線・防護無線

全列車に列車無線装置を搭載し、列車の乗務員と運転指令との間で運転に関する指示、情報の収集・伝達を行っています。

また、列車無線装置には防護無線機能が組み込まれており、緊急時や異常時等に遭遇した乗務員が列車無線装置の防護無線のボタンを操作することで、付近の全列車に緊急停止の警報が発信され、警報を確認した乗務員は直ちにブレーキをかけて列車を停止させます。

(5)
安全への投資

安全関連設備投資として2012年度は総額237億円(鉄道事業設備投資の約82%)を投入し、踏切および駅の安全対策のほか、線路・電気等施設の更新、増強改良等、様々な設備対策を実施し、安全対策の強化・向上を図っています。