新・駅前そぞろ歩記

日光に いつもと違う、新しい秋
今回の登場人物
東武日光・下今市(とうぶにっこう・しもいまいち)

紅葉の季節ときけば、やっぱり訪れたくなるのが「日光」です。自然と歴史の織りなす見事さは、何度歩いても奥が深い。特に今年は日光東照宮"四百年式年大祭"の年に当たりますから、さらに新しい魅力と賑わいを見せています。式年大祭を記念して扉を開いたミュージアム「日光東照宮宝物館」をはじめ、待望の一般公開となった「金谷ホテル歴史館」などは、注目の新名所。ちょっと「下今市」へ足を延ばせば、「道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣」というお楽しみスポットも誕生しています。この秋の日光は、格別に"結構!"です。

東武日光・下今市(とうぶにっこう・しもいまいち)
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東武日光・下今市(とうぶにっこう・しもいまいち)
宝物のように、まだまだ秘められていた日光の魅力。

日光の街を行くと、すっかりお馴染みになった"世界遺産"の文字に加えて、"東照大権現(とうしょうだいごんげん)"と記された幟のぼりなどが目をひきます。これは徳川家康公の神号。つまり、神としてお祀りしてから、今年は"四百年式年"の年となりました(式年大祭は50年に一度)。そこで聖地「東照宮」「二荒山神社」「輪王寺」はもちろん、街道までが活気にあふれ、新しい名所も加わり賑わいを見せています。

たとえば、「日光東照宮宝物館」はこの大祭を記念して、今年3月に完成したミュージアム。バスを「西参道」で下車して、まず鑑賞してみましょう。日光伝統の技術と素材をモダンに蘇らせた空間は広々と心地よく、まるで歴史の扉を開くよう。永年、東照宮に収蔵されてきた貴重な家康公ご愛用の遺品をはじめ、朝廷・将軍家・大名家からの奉納品が次々と現れてきます。展示室前に飾られた3基の御神輿(おみこし)からして、豪華絢爛(けんらん)な造りで目にマバユイ! 東照宮のご祭神として祀られている家康公、秀吉公、頼朝卿のものです。

展示室を巡れば、関ヶ原の戦いで家康公ご着用の「南蛮胴具足(なんばんどうぐそく)」あり、狩野派の作といわれる「徳川家康公御画像」あり…。ここで観る「大工道具」は、寛永年間の上棟(じょうとう)祭で使われたもので国宝です。さらに名刀「勝光宗光(かつみつむねみつ)」など様々な刀剣の展示は、若い女性たちにも大人気。美しくも緊迫感ただよう輝きには、やはり心を奪われます。

東照宮シアターでは、時間により「アニメーション徳川家康公」も上映中。若い人や子どもたちへの親切な配慮も行き届いていました。

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東武日光・下今市(とうぶにっこう・しもいまいち)
その1軒の侍屋敷から、日光の おもてなし 文化は始まった。

日光の宝物に触れたら、次の新名所へと向かいましょう。といっても徒歩圏内。田母沢御用邸前信号の手前にある瀟しょう洒しゃな「カテッジイン・レストラン」が目印です。その奥庭に静かな佇まいを見せるのが、目的の「金谷ホテル歴史館」。ここは"侍屋敷"とも呼ばれ、知る人ぞ知る存在でしたが、やっと一般公開されることになりました。名前の通り、日本初の国際的リゾートホテルとなった「金谷ホテル」の前身。明治6年、創始者・金谷善一郎が海外からの来客をもてなし、屋敷を「金谷カテッジイン」と名づけたことに始まります。宿泊した英国の女流旅行作家イザベラ・バードは著書にその素晴らしさを記し、そこから日光の美しさと"おもてなし"文化は国際的にさらに注目されました。イザベラが滞在した部屋も再現されていて、当時の風景が偲べます。それにしても趣向を凝らした武家屋敷建築は圧巻。カラクリさながらの仕掛けには、目が輝いてしまいます。

最後にもうひとつ、下今市駅の近くにある「道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣」。"道の駅"ですから、新鮮な地の野菜や食品、レストランも充実!

同時にミュージアム「船村徹記念館」がある点は大きな魅力です。現在も活躍する大作曲家の人生と作品を通して、日本の歌の心に触れましょう。3階には子どもたちの遊び場もありますから、家族連れで訪れる歌謡ファンの姿も目立ちます。

秋色をますます深めてきた日光。10月16~18日には、「日光東照宮400年式年秋季奉祝大祭」が開催されます。

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東武日光・下今市MAP
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