SL復活にかける想い 東武鉄道株式会社 取締役鉄道事業本部長

SL復活にかける想い 東武鉄道株式会社 取締役鉄道事業本部長

鉄道会社でしかできない事業への挑戦によって、地域に新たな活力を生み出したい

平成29年夏の営業運転開始に向けたSL復活運転プロジェクトが力強く始動しております。このプロジェクトは、鉄道産業文化遺産である蒸気機関車を活用した観光活力創出による地域活性化を目指したものであり、鉄道会社でしかできない、鉄道会社ならではの事業となります。東武鉄道としては、SL復活運転というこれまでにない事業への挑戦となりますが、東武博物館と協調して鉄道産業文化遺産を復元・保存し、国内外問わず沿線地域である日光・鬼怒川エリアにお越しになる皆様や地域の皆様の沢山の笑顔が見られるよう、しっかりとこの夢のある事業に取り組んでまいります。


護国神社 春
鬼怒川温泉 秋

全国の鉄道事業者様から託された想いを受け継ぎ、SLを次世代に継承していく

SLを運転するということは簡単なものではありません。当社では昭和41年にSLの運転を終了して以降、設備も廃止となり、運転に携わった従業員も退職しており、これがSL復活運転における大きな課題でした。そこで、北海道旅客鉄道をはじめとする全国の鉄道事業者様にご協力をお願いし、様々なご支援をいただくこととなりました。SLや客車などの車両や転車台設備を貸与・譲渡いただくほか、機関士・機関助士および検修員の養成として当社の従業員が各社にお世話になり、技術の習得に懸命に取り組んでいます。各社からこれだけ多くのお力を得られることは非常に稀なことであり、深く感謝申し上げますとともに、知識や技能をはじめ、託された想いを受け継いでSLを次世代に継承していく伝承者として、永く活動していかなければならないと感じております。


蒸気機関車
車掌車

SLが“地域の宝”として永く愛され、一緒に成長していく存在になることを願って

SLは、その漆黒の体から息遣いのように蒸気が絶え間なくあふれ、煙を吐きながらどっしりと構える、いわば「生き物」のような存在感があります。現代の電車にはない、この「生き物」のような迫力や魅力を幅広い世代の方々に肌で感じていただき、SLを次世代につなげていきたい。そんな想いを抱きながら、今、私たちは日々奮闘しています。SLはただ復活させればよいというものではありません。今後、SLが“地域の宝”として皆様に永く愛され、一緒になって成長していく存在になることを強く願っており、それが、当社がSLを復活運転させるという大きな意義の一つであると考えております。
今後とも、皆様の温かいご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。


苗穂にて整備中のC11
機関車内部