室町時代 - 天文17年(1548) - 広済寺

    数々の伝説が残る風格を感じさせる寺

    天文17年(1548)に当時の川越城主・大道寺政繁(だいどうじまさしげ)が建立し、広庵芸長師(こうあんうんちょうし)が開山したと伝わり、正式名称を「青鷹山 慈眼院(せいおうざん じげんいん) 広済寺」という曹洞宗(そうとうしゅう)のお寺です。焼失・再建などを経て、現在の本堂は享保(きょうほ)年間(1716〜35)の火事の後に黙元(もくげん)和尚が再興したもの。正面にある龍の飾り彫物は、大きな目に睨まれているようで、一瞬ギクリとさせられるほどの迫力があります。

    山門をくぐって左手側には、香川県の金刀比羅宮(ことひらぐう)を本社とする金毘羅堂(こんぴらどう)が立っています。拝殿の向拝(こうはい)に描かれた龍の天井画は、天保(てんぽう)10年(1839)に江戸画壇の第一人者である谷文晁(たにぶんちょう)が手がけたもので、見る角度によって表情が変わり、今にも天井から抜け出してきそう!

    境内には、ユニークな腮無地蔵尊(あごなしじぞうそん)と咳地蔵尊(しわぶきじぞうそん)も残されています。咳地蔵尊は縄や紐などでがんじがらめに縛られた気の毒な姿ですが、ご住職いわく「年に何回かはほどいてあげるんですよ」とのことで、ひと安心。いつからあるものかはっきりしないそうですが、病気平癒の祈願に訪れる人が絶えません。

    見どころ

    腮無地蔵尊と咳地蔵尊

    腮無地蔵尊は、よく見ると下あごの部分が欠けています。そのため、歯の病を取り除いてくれると、人々の信仰を集めるようになったとか。その隣に立つ咳地蔵尊は正確には石仏で、「しわぶき」というのは「せき」がなまったもの。縄などで縛って願掛けをすると、咳や呼吸器の病気が治るといわれています。

    病気がよくなったとお礼参りに来る人も多いとか

    天狗伝説にまつわるもの

    この寺には天狗の伝説も残されていて、門の両側には天狗の羽うちわが刻まれています。町が火事になると、どこからか天狗が現れて、手にしている羽うちわであおいで、火の手から守ってくれたとか。昔は境内に古木が生い茂っていて、その中にそびえる高い杉の木に天狗が住んでいたという話もあります。

    門に刻まれた天狗の羽うちわ。裏側には獅子が見られる

    所在地 : 川越市喜多町5-1 アクセス : 東武東上線・JR川越線「川越駅」東口から徒歩11分
    東武東上線「川越市駅」から徒歩8分
    東武バス「喜多町バス停」下車、徒歩1分
    小江戸名所めぐりバス「札の辻バス停」下車、徒歩3分
    小江戸巡回バス「蔵の街バス停」下車、徒歩3分
    電話 : 049-222-0105



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