顔認証改札実証実験に関する規約
(2025年11月10日付達甲第1009号)
(目的)
第1条 東武鉄道株式会社(以下「当社」という。)が運営する顔認証改札実証実験(以下「本サービス」という。)について、本サービスの内容と使用条件に承諾したお客様との関係を定める目的で「顔認証改札実証実験に関する規約」(以下「本規約」という。)を定める。
(適用範囲)
第2条 この規約は、東武鉄道株式会社ICカード乗車券取扱規則(平成19年3月12日付達甲第128号)および東武鉄道株式会社ICカード乗車券取扱規則に関する特約(2020年3月10日付達B第1078号)(以下「IC規則」という。)に対する規約とし、IC規則と異なる取扱いについては本規約が適用される。
2 本規約の定めのない事項については、旅客営業規則(昭和33年9月29日付達甲第106号)、IC規則、株式会社パスモの定めるPASMO取扱規則、同PASMO取扱いに関する特約、同PASMO電子マネー取扱規則、同オートチャージサービス取扱規則、同モバイルPASMOおよびApple payのPASMO会員規約(以下、「会員規約」という。)の定めによるところによる。
3 利用者は本サービスの利用にあたり、本規約を遵守するものとする。
(規約の変更)
第3条 当社は、民法第 548 条の 4 の規定に基づき、次のいずれかの場合、あらかじめ、変更する旨および変更後の内容ならびにその効力発生時期を通知することにより、当社の裁量でいつでも変更することができるものとする。
(1)本規約の変更が、旅客の一般の利益に適合するとき
(2)本規約の変更が、目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、変更の内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき
(利用登録)
第4条 本サービスは、当社が別に定める対象駅(以下、「対象駅」という。)を含む有効なPASMO(モバイル含む)定期券(以下、「IC定期券」という。)を所持する旅客に提供するものであり、本サービスの提供を受ける場合は、旅客の情報処理端末にてSAKULaLaへの会員登録をしなければならない。
2 SAKULaLaへの会員登録後、SAKULaLaマイページの「顔画像登録」により生体認証(顔)を、「IC定期券情報登録」によりIC定期券のカード番号および定期券区間を登録することにより本規約に同意したものとする。
3 前項に定める登録をした場合、本サービス利用開始時点で有効なIC定期券を所持している場合、登録日から本サービスを利用することができる。ただし、新たにIC定期券を購入した場合、一定期間は本サービス利用することができない場合がある。
4 登録にかかる通信料等については、旅客の負担とする。
(本サービス利用の拒否・取消し)
第5条 当社は、本サービスの利用のために入力が必要となる事項を入力しない場合は、サービスの利用を拒めるものとし、旅客は、あらかじめこれを承諾する。
2 当社は、本サービスのシステム上の都合により旅客の識別ができないと判断した場合は、顔認証改札における認証を行わないものとし、旅客は、あらかじめこれを承諾する。
3 当社は、旅客が次のいずれかに該当する場合には、利用承諾後であっても承諾を取り消すことがあり、旅客はあらかじめこれを承諾する。
(1)本規約の違反等により、過去に本サービスの利用資格を取り消されたことがあることが判明した場合
(2)本サービスの登録情報に虚偽、誤入力があることが判明した場合
(3)当社が提供する本サービス以外の他のサービスの利用規約に違反したことがあることが判明した場合
(4)本サービスを不正に利用した場合
(5)本サービスの運営を妨害した場合
(6)本規約に違反した場合
(7)当社、他の参加者および第三者に損害を与え、またはそのおそれがある場合
(8)その他、当社が不適当と判断する場合
(利用方法)
第6条 本サービスは、東武鉄道株式会社ICカード乗車券取扱規則第5条第1項に関わらず、対象駅にある顔認証カメラが設置された特定の改札機(以下、「顔認証改札機」という。)にて改札を受けるものとし、所定の手続きを済ませた旅客本人のみが対象である。
2 必ずIC定期券を所持して利用しなければならない。
3 対象駅相互区間内の乗車において、顔認証改札機で入場した場合は、同改札機より出場しなければならない。
4 次のいずれかに該当する場合には、本サービスの利用ができない。
(1)利用登録したIC定期券を所持しない場合
(2)利用登録したIC定期券の有効期間が経過した場合
(3)対象駅以外で降車する場合
(4)顔認証改札機の利用による改札機通過とその他乗車券類を利用する改札機通過を併用する場合
(5)利用登録したIC定期券が紛失、障害または払いもどしとなった場合
(6)その他、旅客の利用方法について不適当と判断した場合
5 顔認証改札機を利用した場合、当社が別途提供するポイントサービス等の対象とはならない。
(本サービス利用に関する遵守事項)
第7条 利用者は、本サービスを利用するにあたり、以下の事項を遵守するものとする。
(1)改札機を通過する際に駆け込んだり、割り込んだりせず、前方を向きゆっくり歩行すること
(2)改札機を通過する際はサングラス、帽子、覆面等を着用しないこと
(3)顔認証が正しく実施できない場合、改札機は音声、表示、もしくは扉等により通過を制止する場合がある。その際は、改札機の案内もしくは係員の指示に従うこと
(対象駅以外で降車した場合における運賃減額)
第8条 旅客が顔認証改札機で入場後、IC定期券区間外の別途乗車となる区間については、旅客営業規則に定める普通旅客運賃を適用するものとし、10円単位運賃を適用する。この場合はIC定期券の呈示を必要とする。また、IC定期券を所持していない場合、顔認証改札を受けていても発駅より収受する。
2 各IC鉄道事業者の定める取扱区間内を連続して乗車し、出場する場合の取扱いは前項の規定を準用する。
(登録したIC定期券を区間変更する場合)
第9条 登録したIC定期乗車券を区間変更する場合は、第4条第2項に定める「IC定期券情報登録」より、区間変更後のIC定期券の定期券区間を登録するものとする。
(カード番号が変更となった場合)
第10条 登録したIC定期券のカード番号が再発行等により変更になった場合は、第4条第2項に定める「IC定期券情報登録」により、旅客が新たなカード番号およびIC定期券の定期券区間を事前に登録した情報の更新を行うものとする。
(旅客希望による登録情報の変更)
第11条 旅客が本サービスの登録時の情報の変更を希望する場合は、SAKULaLaマイページにて所定の手続きを行うものとする。
(本サービスの利用終了)
第12条 旅客が本サービスの利用終了を希望する場合、旅客がSAKULaLaマイページにて登録情報を削除する手続きを行うものとする。
(禁止事項)
第13条 旅客は本サービスの利用にあたり、以下に定める行為を行わないものとする。
(1)当社もしくは第三者の著作権、商標権、意匠権等の知的財産権、肖像権その他の権利を侵害する行為または侵害するおそれのある行為
(2)第三者のプライバシーを侵害する行為、または侵害するおそれのある行為
(3)第三者に本サービスを利用させる行為
(4)本サービスおよびその関連システムへの不正アクセス、不正攻撃またはそのおそれのある行為
(5)本サービスの提供を不能にすること、その他本サービスの提供およびその運営に支障を与える行為、またはそのおそれのある行為
(6)当社もしくは第三者に不利益もしくは損害を与える行為、またはそのおそれのある行為
(7)犯罪的行為もしくは犯罪的行為に結びつく行為、またはそのおそれのある行為
(8)当社に対し虚偽の情報を提供する行為
(9)本規約に違反する行為
(10)その他、法令もしくは公序良俗に違反する行為、または違反するおそれのある行為
2 旅客は、本サービスにかかる契約上の地位の全部または一部を第三者に譲渡、承継、または担保に供することはできない。
3 当社は、旅客が本規約に違反し、または違反するおそれがある等、本サービスの利用が相当でないと認められる場合、本サービス提供を停止することができるものとし、当該停止によって旅客が損害を被った場合でも、当社はその損害を賠償する責任を一切負わない。
(本サービスの一時的な中断)
第14条 当社は、次のいずれかに該当する場合には、旅客へ通知することなく、本サービスの提供を一時的に中断することがある。
(1)本サービスのシステム保守を定期的に、または緊急に行う場合
(2)火災、停電、戦争、暴動、騒乱、労働争議などにより本サービスの提供ができなくなった場合
(3)地震、噴火、洪水、津波などの天災により本サービスの提供ができなくなった場合
(4)その他、運用上または技術上、当社が本サービスの提供を一時的に中断する必要があると判断した場合
2 当社は、本サービスの一時中断のお知らせや旅客へのお知らせを行う場合、当社が適当と判断する方法で利用者にその旨を通知する。ただし、緊急の場合またはやむを得ない事情により通知できない場合は、この限りではない。当社は前項の措置により、旅客が損害を被った場合(本サービスの中断または停止により利用できない場合を含む。)でも、一切その責任を負わないものとする。
(本サービスの終了および本規約の失効)
第15条 当社は、旅客へ通知することなく、本サービスを変更または終了することができるものとする。なお、本サービス終了時には本規約も失効する。
(本サービスの提供終了の措置)
第16条 当社は、本サービス終了後一定期間の経過のち旅客の情報を削除する。
ただし、個人が特定できない形で加工するなど個人情報以外の旅客の情報は、本サービスの資料等として利用を継続する場合がある。なお、SAKULaLaマイページ上で取得した情報については削除の対象とならない。
(免責事項および損害賠償)
第17条 当社が旅客に対し、本サービスへの参加を拒否あるいは利用承諾を取り消したことによって旅客が損害を被った場合でも、当社はその損害を賠償する責任を一切負わないものとする。
2 当社は本サービスを変更または終了する場合、旅客に対して何らの義務も責任も負わないものとする。
3 旅客が本規約に反した行為、または不正もしくは違法な行為によって当社に損害を与えた場合、当社は当該旅客に対して損害賠償を請求することができるものとする。
4 旅客が本サービスに関して何らかの損害(得べかりし利益が得られなかった場合を含む。)を被った場合であっても、当社は、本サービスの運営を適正に行っている限り何ら責任を負わない。
(秘密保持)
第18条 旅客は、本サービスに関連して当社が旅客に対して秘密に取扱うことを求めて開示した非公知の情報について、当社の事前の書面による承諾がある場合を除き、秘密に取扱うものとする。
(反社会的勢力の排除)
第19条 当社は、旅客が反社会的勢力(暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロ、政治活動等標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団その他これらに準ずる者をいいます。)に該当し、または、反社会的勢力と以下の各号の一にでも該当する関係を有することが判明した場合には、何らの催告を要せず、顔認証改札の利用を停止することができるものとする。
(1)自己若しくは第三者の不正の利益を図る目的、または第三者に損害を与える目的をもって反社会的勢力を利用したと認められるとき
(2)反社会的勢力に対して資金提供や出資等、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められるとき
(3)その他反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有しているとき
2 当社は、旅客が自らまたは第三者を利用して以下の各号の一にでも該当する行為をした場合には、何らの催告を要せず、本サービスの利用を停止することができるものとする。
(1)暴力的な要求行為
(2)法的な責任を超えた不当な要求行為
(3)脅迫的な言動をし、または暴力を用いる行為
(4)風説を流布し、偽計または威力を用いて業務を妨害し、または信用を毀損する行為
(5)その他これらに準ずる行為
3 当社が前各項の規定により本サービスの利用を停止した場合には、旅客に損害が生じても当社は何らこれを賠償ないし補償することは要せず、また、当社に損害が生じたときは、旅客はその損害(弁護士等専門家費用および当社において対応に要した人件費相当額を含む。)を賠償するものとする
(分離可能性)
第20条 本規約中のいずれかの部分が、裁判所の判決等により、無効、違法と判断された場合であっても、本規約の他の部分は影響を受けることなく、効力を有するものとする。
(準拠法および合意管轄)
第21条 本規約は日本法に準拠するものとし、本規約に関連して当社と旅客との間で訴訟の必要が生じた場合は、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
付 則
この規約は、2025年11月13日より実施する。
以上