新・駅前そぞろ歩記

あのキャラクターたちもやって来る!秋景色の似合う街
今回の登場人物
羽生(はにゅう)

秋の「羽生」を彩るのは、豊かな田園風景だけではありません。今年も11月22日と23日には「世界キャラクターさみっとin羽生」が開催されます。この一大イベントには、ゆるキャラ®の名で人気の愛すべき〝故郷大使〞たちが国内外から一堂に集い、その数は昨年ギネス世界記録に認定されたというから凄い。いま、注目のイベントです。一方、羽生は田山花袋の文学や伝統の藍染めでも有名な街。恵まれた自然のなか、秋のグルメ散策も満喫できますよ。

羽生(はにゅう)
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羽生(はにゅう)
“街づくり”への夢があの道にも、この道にも活きている。

「世界キャラクターさみっとin羽生」といえば、待ち望んでいるファンも多いはず。なにしろ去年、海外を含め全国から参加した人気キャラクターの数は452! マスコットの最多集合数としてギネス世界記録に認定されたほどです。その愛らしい〝着ぐるみ〞たちに会おうと各地から集まった来場者は、2日間で約45万人に上りました。今年も大いに盛り上がることでしょう。開催日の11月22日と23日には、東武鉄道の一部の特急も羽生駅に臨時停車するそうです。

まず、このイベントの会場にもなる「羽生水郷公園」まで行ってみましょう。第一印象は、広いな〜!水辺のレクリエーション拠点ですが、広場あり丘あり散歩道あり…。特に注目は、いまや日本で唯一残る〝ムジナモ〞の自生地があることです。貴重なムジナモはモウセンゴケ科の水草で食虫植物。自生地は国の天然記念物に指定されています。珍しいといえば、園内にある「さいたま水族館」は見逃せません。魚類では、ムサシトミヨ(県指定天然記念物)やミヤコタナゴ(国指定天然記念物)などとも触れあえます。

さらに道路を渡れば「キヤッセ羽生」。つまり〝ようこそ羽生へ〞という意味の、ここは地元グルメの遊園地といっていいでしょう。穫れたて市場と一緒に地ビール工場まで揃い、食べたり飲んだりも楽しめます。隣接する「三田ヶ谷農村センター」を訪れると、11月は「菊花まつり」を開催中。丹誠込めた花々もユニークな展示法も見事。こうして味覚に観賞にと、まさに秋はたけなわです。

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羽生(はにゅう)
カフェが似合う街で“ときわ台テイスト”を発見。

イベントの賑わいを別とすれば、普段の羽生は豊穣な田園風景のなかに開けた、のどかな街並が特徴です。たとえば、「大天白(だいてんばく)神社」もその歴史的な面影を残すお社です。16世紀中頃、時の羽生城主夫人の安産祈願から創建されたと伝わり、いまもなお安産・子育ての神として親しまれています。神社の隣には、美しい藤棚で有名な公園が広がり、ここもまた見所のある癒しスポットです。

一方、羽生では文学散策もお薦めです。いまも駅の傍にある「建福寺」に滞在した作家・田山花袋は、若くして逝った青年・小林秀三の日記と出会い、彼を主人公・清三として書き上げたのが名作『田舎教師』でした。作中には、実在した人物や当時の地名が盛り込まれています。秀三が教鞭をとった弥勒(みろく)高等小学校跡地には「田舎教師のブロンズ像」が建ち、ほど近い円照寺境内には、作品にちなむ「お種さんの資料館」まであります。小林秀三は建福寺の墓地に静かに眠っています。今日も花を手向ける人の姿は絶えません。

さて、ここらでちょっと食べ歩き…という人には、名物〝うどん〞や〝スイーツ〞の数々がお待ちかね。さすが小麦粉の産地です。昔ながらの〝いがまんじゅう〞は、餡入り饅頭を赤飯で包み栗のイガに見立てた和菓子。最近の傑作は、羽生産モロヘイヤをツルンとした皮に練り込んだ〝王様のワンタン〞や、これまたご当地産ブルーベリーを活かした創作〝大福〞など…。いずれも想像以上にオイシイ!と、お土産にも人気です。

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羽生MAP
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