新・駅前そぞろ歩記

家族の休日ー。公園をめぐって楽しもう。
今回の登場人物
塚田〜新船橋(つかだ・しんふなばし)

公園のある風景は温かい。たとえ世代は違っても家族の心が触れ合います。もちろん恋人同士で行っても、独りそぞろ歩いてもロマンにひたれます。その意味で、気軽に楽しめる穴場といえるのが、東武アーバンパークラインの塚田駅と新船橋駅を結ぶ周辺です。
「行田公園」「長津川親水公園」「飛ノ台史跡公園博物館」などが点在し、それぞれに特色があり、景色も変わるから面白い。お弁当持参もイイし、寛いでランチできる人気カフェもありますよ。

塚田〜新船橋(つかだ・しんふなばし)
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塚田〜新船橋(つかだ・しんふなばし)
“語り合う人、憩う人、遊ぶ人…子どもたちの喜ぶ顔も見えてくる。

"東武アーバンパークライン"と呼ばれるように、街中にありながら数多くの公園に恵まれた沿線。
たとえば塚田駅に降りると、一見、ビルが建つ見慣れた駅前風景なのですがー。まず、東口から 10分ほど、閑静な住宅街を抜けて行くと、なだらかな坂下に現れるのが「長津川親水公園」で、のどかな風景に変わります。ここは長津川の流れを 治水して開かれた緑地。高台に整備された散策ロードではジョギングする人も行き交い、見おろす水辺や芝生広場からは、遊具で遊ぶ子どもたちの歓声が響きます。広い斜面は優しく芽吹き、これがやがて一面の桜と菜の花におおわれ、お花見スポットになるという、羨ましい環境です。

一方、駅を西口に出て街並みを歩けば、「千葉県立行田公園」に突き当たります。俯瞰図(ふかんず)で見れば、大きなイチョウの葉の形をした公園(東側)と、小さな葉形をした公園(西側)が2つ、繋がっているのですが、なにしろ接点を道路が横切り、歩道橋で結ばれているという広さです。面白いのは、この公園の印象が、東西でそれぞれ微妙に違うこと。東側は、どちらかといえば動的で、広々とした芝生空間を中心に、ワンパク広場あり、サイクリングロードあり…ファミリーやグループの集う姿で活気づいています。西側はかなり静的で、語り合う人たちにも落ち着きがあり、一隅を彩る日本庭園や運河(カナール)が快い情趣を添えています。

行田公園は旧日本海軍の無線基地が置かれていた場所で、1971年に都市公園として開園しました。そうした歴史的背景も興味深いですね。

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塚田〜新船橋(つかだ・しんふなばし)
'飛丸くん'に会いませんか?縄文時代にタイムスリップ。

お隣の新船橋駅に向かって歩きます。以前"しんふな"を訪れたことのある人は、駅前の変貌に、きっとビックリ。西口に誕生した「イオンモール船橋」で、ちょっと寄り道ショッピングしてみるのもいいでしょう。

石造りの洋館が多く残る大正浪漫夢通りを横切ると、中央通りに面した蓮馨寺(れんけいじ)に到着。江戸期には幕府公認の僧侶養成所だった名刹です。ここに祀られているのは、福禄寿神。

そして次に向かうのは、約7000年も昔の縄文時代への旅。古来、日当たりのいい台地が点在した船橋市周辺は、貝塚が多い土地柄とか。なかでも発掘された「飛とびノの 台だい貝塚」は学術的にも貴重な存在です。現在は、その一部が「船橋市飛ノ台史跡公園博物館」となっています。公園には、竪穴住居跡をはじめ貝塚や炉ろ穴あなが発掘時さながらに 復元され、モダンな館内には、衣・食・住・文化にまつわる出土品の数々が、遺骨もまじえ、見事に展示されています。そこからは縄文人の知恵や、豊かな感性、逞しい生命力も浮かび上がってくるようです。嬉しかったのは3階フロアで、縄文犬の"飛丸"に会えたこと。発掘された骨から忠実に再現されたレプリカですが、大きさは柴犬に似て、賢そうなキツネ顔をしています。丁寧に葬られた様子からは、狩猟に重宝され、当時すでに家族の 一員として愛されていたことが偲べます。また、同じ3階の階段踊り場の窓からは、くっきりと富士山が…その横には、なんと東京スカイツリー®まで見えた!遠い昔の縄文と現代は、こうして意外と身近にあるのかもしれません。

ところで、この塚田と新船橋の中間には「船橋温泉/湯楽(ゆら) の里」がありました。天然温泉を楽しんで帰るのも、寒い季節にはとくにお薦めです

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塚田〜新船橋MAP
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