新・駅前そぞろ歩記

SL大樹が走る町から国際避暑地・中禅寺湖周遊へ
下今市〜中禅寺湖

いよいよ8月10日から蒸気機関車「大樹」が営業運転を開始します。その発着の拠点となるのが下今市駅。SLの拠点にふさわしい駅として リニューアルされ、期待が高まっています。その様子を見てから、さらに東武の電車とバスを乗り継いで中禅寺湖方面へ。真夏の都会と違って、標高約1300mの中禅寺湖畔には透き通った水面に透き通った涼風が吹き渡ります。明治以降は国際避暑地として多くの外国人がこの地に足を運びました。

下今市〜中禅寺湖
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下今市〜中禅寺湖
下今市はSLのホームタウン

東武鬼怒川線沿線地域で最後にSLが走ったのは昭和34年。下今市駅ではその当時を彷彿とさせる昭和レトロ感のある駅舎にリニューアル。また、駅構内にはSL「大樹」の機関庫や転車台を新設し、その様子を間近で見学できる転車台広場もあります。また駅の隣にはSLの仕組みや歴史をパネルなどで展示するSL展示館がオープン。壁に実物大で描かれたSLの動輪の大きさを見て、蒸気で走るSLをリアルタイムで知らない現代っ子たちはさぞ感動することでしょう。


下今市駅のリニューアルに呼応して、駅前の商店街なども新しい店などが並び始めています。SLのホームステーション、ホームタウンとして、下今市はいま、大いに盛り上がっています。

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下今市〜中禅寺湖
湖畔に建つ、かつての英国・イタリアの大使館別荘

中禅寺湖周辺をリゾート地として育てていったのは、じつは日本人ではなく外国人たちです。明治になると欧米各国の外交官たちが避暑に訪れるようになり、湖畔に次々と別荘を建てていったのが始まり。ハイクラスな人々が、釣りやヨットを楽しむ華やかなリゾート地として発展しました。現在では、だれもが電車とバスで日帰り避暑を楽しむことができる観光地となっています。

中禅寺湖の玄関口には日本三名瀑のひとつ、華厳ノ滝があります。湖の水が落差97mの絶壁を一気に落下していく様は、まさに壮観。

その近くには日光自然博物館。ここでは奥日光の自然と歴史を映像などで展示し、観光情報も提供。中禅寺湖周遊の前に立ち寄りたいところです。

中禅寺湖は、約2万年前に男体山の噴火で流出した溶岩が渓谷をせき止めてできたといわれます。深い藍色に輝く湖面から日光の大自然を満喫するには、中禅寺湖クルージングがおすすめ。船の駅中禅寺・菖蒲ヶ浜・立木観音を周遊する遊覧船です。今夏から太陽光発電を備えた新型遊覧船「男体」が就航。中禅寺湖の新しい顔になります。

湖の北岸・菖蒲ヶ浜の近くには中禅寺湖畔ボートハウス。米国の水辺リゾートの建物をモデルに昭和22年につくられた国際交流の場を復元し、一般開放しているものです。その近くの中禅寺金谷ホテルには湯元温泉の源泉を引いた「空(そら)ぶろ」があり、立ち寄り利用も可(13時~15時)。

東岸には、緑に包まれた朱塗りの堂が美しい日光山中禅寺(立木観音)。輪王寺に属する古刹(こさつ)です。 そこから南岸へ向かって歩いていくと、かつての大使館別荘が一般公開されています。ひとつは英国大使館別荘記念公園。日光杉を随所に使った黒壁の建物には和の雰囲気が漂い、館内では明治維新に影響を与え、この別荘を建てた外交官アーネスト・サトウを紹介しています。もうひとつはイタリア大使館別荘記念公園。杉皮張りで仕上げられた外装は、こちらもどこか和風ですが、館内は当時の食堂や居間、書斎などをそのまま再現した洋館。また本邸のほかに木々に包まれた副邸があり、国際避暑地歴史館として開放されています。

また中禅寺湖の西岸には美しいビーチが続く千手ヶ浜があり、低公害のハイブリッドバスが赤沼から運行。余裕があれば足を延ばしてみては。

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下今市~中禅寺湖MAP
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