新・駅前そぞろ歩記

四万温泉
四万温泉

温泉大国といわれる群馬県。なかでも北西部に広がる吾妻地域は草津温泉をはじめ、名湯が多く集中しています。いま脚光を浴びているのが、鎌倉時代からその名を知られてきた四万温泉。きらきらと煌きらめく四万川の畔に広がる山あいの温泉町は、ノスタルジーに溢れた安らぎの里。どんなルートで行こうかな。おすすめのアクセスは、東京駅八重洲通りと四万温泉を3時間半で結ぶ、関越交通の高速直行バス「四万温泉号」です。

四万温泉
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四万温泉
「女子旅で行きたい温泉」で2年連続全国1位

四万川の渓谷沿いに、5か所の温泉地区より構成される四万温泉。その歴史は古く、8世紀に征夷大将軍の坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)がこの地で入浴したことが始まりとか。

おもな泉質は柔らかな塩化物泉・硫酸塩泉で、四万もの病に効く霊泉という伝説から、上毛かるたで「世のちり洗う四万温泉」と詠まれています。

この温泉は昔から飲めば胃腸に良いとされ、温泉街に2か所の公共飲泉所が点在。さまざまな工夫を凝らした足湯もあり、散策の途中で自由に一休みすることもできます昭和29年には国民保養温泉地の第1号に指定。最近では「温泉総選挙女子旅部門」で2年連続全国第1位に選ばれています。

四万温泉には34軒の旅館・ホテルや民宿がありますが、その中で積善館本館(せきぜんかん)は元禄時代に建てられた日本最古の湯宿建築。重層構造の木造建築の佇まいは映画『千と千尋の神隠し』に出てくる油屋のモデルの1つといわれ、県の重要文化財に指定されています。

四万川と新湯川の合流地点に架かる萩橋の袂(たもと)に展望台が建っていますが、その真下はなんと石造りの共同湯「河原の湯」。狭いながらも男女別になっていて、無料で入浴できます。四万温泉ではこのような共同浴場が3か所あり、観光客に開放されているのです。

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四万温泉
奥四万湖の水は奇跡の四万ブルー

四万川の流れに沿ったノスタルジックな雰囲気の温泉街には土産物店や喫茶店、カフェ、体験工房などがあって、楽しく散策できます。また旅館や商店ではそれぞれ多彩なスイーツを提供。「和洋スイーツ巡り」のスタンプラリーも開催しています。また、あちこちの店に「雨やどりどうぞ」「トイレ貸します」の木札。これは散策している人が困ったときに気軽に利用してもらおうという四万温泉ならではのおもてなしです。

夜の散策のスポットは「四万灯(しまあかり)」。竹を削ったりして手作りしたあたたか味のある灯りが、四万川に沿って河原や橋、歩道に設置され、幻想的な光のプロムナードが続きます。

温泉街の周りには四万川水系の水と緑から成る滝や渓谷美など見どころいっぱい。四万街道を上っていくと、一番奥に現れるのは奥四万湖です。四万川ダムによって造られた周囲約4㎞の人造湖ですが、ここに湛(たた)えられる水が神秘的な青い色をしています。

コバルトブルー、いやターコイズブルー?光の加減によって色が微妙に変化するさまは「奇跡の四万ブルー」と呼ばれています。湖を周回するハイキングコースがあり、しゃくなげの滝を見ることができます。4月中旬からは、奥四万湖を水上散歩するカヌーツアーあり。

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