お知らせ
- 2025/9/1・最新号(2025年9月号)を公開いたしました。
- ・次回は2025年12月1日に更新予定です!
東武沿線に数ある紅葉の名所のなかで、今年注目したいのは埼玉県・寄居町。
カエデ類の鮮やかな朱色の木々で園内が彩られた、「雀宮公園」という隠れた名所があります。
最寄りの寄居駅周辺と近郊では、この町ならではのおいしいグルメにも出合いました。
駅から徒歩圏内の紅葉スポットから、
町を東西に流れる荒川に親しむさんぽ
東上線の起点となる池袋から、急行・普通に乗り継いでおよそ1時間30分。寄居町は群馬県との県境にほど近いロケーションにありますが、東上線なら日帰りにぴったりの距離感。今年こそ注目したい秋のおでかけ先です。
この町での秋のハイライトとなるのが、寄居駅から歩いて15分ほどの距離にある「雀宮公園」。荒川沿いの自然と一体となった広大な園内では、紅葉した落ち葉が積み重なりふかふかの散策路を歩きながら、秋さんぽを楽しむことができます。途中、東屋があったり荒川や秩父の山々を望む展望地があったりと、変化のある風景が楽しめるのも魅力です。
紅葉が最盛期を迎える11月下旬から12月上旬は、葉が色鮮やかな昼間と、日が沈み始めた後の2回訪れるのがおすすめ。夕刻以降は園内各所がライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な紅葉風景が楽しめます。「京都の保津川に劣らぬ」と評し、歌舞伎の名優・七代目松本幸四郎丈が別邸を構えた地だけに、京都を思わせる雅な秋の風情を感じられるはず。荒川を渡る正喜橋から全景を眺めると、紅葉の木々が明かりに照らされて燃えるような赤一色の世界を眺めることができます。
目の前を流れる荒川沿いに続く玉淀河原は、「玉のように美しい水の淀み」と言われたことから名付けられた名勝。雀宮公園から川上西側へ河川敷を歩き、清流と川沿いの自然を眺めるのもおすすめです(2026年3月下旬まで工事予定)。
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雀宮公園や玉淀河原を流れる、
荒川を今再び、深く学ぶ施設へ
その流域に住んでいなくても、その名が広く知られた荒川。埼玉、山梨、長野の3県が境を接する甲武信ヶ岳の山頂近くに源を発し、雀宮公園や玉淀河原を流れ、東京湾へと注ぐ総延長約173㎞の一級河川です。日本最大の川幅を誇る地点があったり、江戸時代の大規模な河川改修により流れを変えたり―。こうした知られざるさまざまな事柄を学べる施設「埼玉県立川の博物館」もこの機会にぜひ訪れてはいかがでしょうか。
最寄り駅は、寄居駅の2つ手前の鉢形駅。日本最大級の水車「大水車」が目を引く存在ですが、なかでも屋外に展示されている「荒川大模型173」は必見。源流から河口までの川の流れと流域の地形を1000分の1に縮尺した大型立体模型で、雀宮公園付近で秩父山系を抜け、徐々に広がる川幅とともに関東平野に流れ出る様子、江戸時代初期に行われた河川改修の跡、東京スカイツリー®東側を弓形に流れる様子などを俯瞰して知ることができます。近くには川岸へ近づくことができるかわせみ河原があり、清々しいさんぽが楽しめます。
目の前に広がる「玉淀河原」で
涼やかな水辺のおさんぽを
荒川が秩父山地から平野部へ移り変わる、まさに関東平野の始まりを流れる流域およそ3kmほどの総称。鉢形城跡の絶壁と水の流れが溜まった淀、浅瀬が続く河原が独特の景観を織りなす、県指定の名勝です。明治の文豪・田山花袋はかつてこの地を訪れ、「東京付近ではこれほど雄大なながめをもった峡谷は、ほかにない」と称賛しました。
※2026年3月下旬まで工事予定
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寄居駅周辺のイチオシグルメや、
近郊の名店も楽しみな秋さんぽ
古くから親しまれてきた丼や各地で話題の生ドーナツ、世界的な評価を得たシャルキュトリーやこだわりのジビエ料理―。寄居駅周辺の駅も含めて、イチオシグルメをご紹介します。
寄居町内をめぐっていると、バリエーション豊かなおいしいものをたくさん見つけました。特産のみかんを使ったスイーツ、南側に隣接する小川町同様に生産が盛んなオーガニック野菜のヘルシー料理は、とくに広く知られた寄居の名物グルメ。豊かな自然を残しつつ、都心へのアクセスのよいこの地に移住した人々による、全国の食通にその名が知られた名店もあります。
男衾(おぶすま)駅が最寄りの「手作りハム工房 バルツバイン」は、本場ドイツの国際コンテストで幾度も金賞を受賞した、自家飼育の豚肉を使ったハム&ソーセージの人気店。店頭で購入することもできますが、ベストな調理法で仕上げられたイートインメニューもあり、ランチにぴったりです。
寄居駅前もたくさんの名店が点在するグルメ集積地。数々のTVや雑誌にも登場し、地元で知らない人はいないという有名店「食堂 今井屋」のタレかつ丼は、駅前で欠かせない寄居グルメの代表格。生ドーナツの人気店「リスとドーナツ」、ランナーやサイクリスト、ハイカーが集う「門口寄居」などの新スポットもお目見えしています。
古い商家をおしゃれにリノベしたゲストハウスを備える「mujaqui」は、季節の地元野菜とジビエの新しいおいしさに出合える注目店。「雀宮公園」の夜の紅葉風景をじっくりと楽しみたいなら、こちらに部屋を予約しておくのもおすすめです。
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雀宮公園
[すずめのみやこうえん]
名歌舞伎役者が愛した
町いちばんの紅葉スポット

明治から昭和にかけて活躍した歌舞伎役者・七代目松本幸四郎丈がこの地の風景を好み、別邸を構えた場所を整備した公園。荒川沿いの断崖絶壁の上に広がっていて、赤く色づいたカエデ類の木々が織りなす美しい風景が広がっています。園内からは、清らかな水が流れる荒川のほか、戦国時代の代表的な城郭跡・鉢形城跡、秩父の山々を望むこともできます。
1・2.雀宮公園で紅葉の最盛期に行われる夜間ライトアップの様子。和服や和傘を持参して、写真映えする1枚を撮影するのもおすすめ。夜間ライトアップの実施時期等は事前に寄居町公式HPなどで要確認 3.園内にかかるもみじ橋と紅葉の昼間の様子。落ち葉を踏みしめながら歩くのが気持ちいい散策路が整備されている
048-581-2121(寄居町プロモーション戦略課)
9:00~17:00(10~3月は~16:00、ライトアップ期間11月下旬~12月上旬(寄居町公式HPで事前に要確認)
無休
無料
埼玉県寄居町寄居643-1
東上線 寄居駅から徒歩15分
埼玉県立川の博物館
[さいたまけんりつかわのはくぶつかん]
全国的にもめずらしい川がテーマの
ミュージアムで知られざる荒川を学ぶ

“埼玉の母なる川”荒川を見て、感じて、知って、体感できる広大な施設。屋外では日本最大級の大水車や荒川大模型173、水のある伝統的な暮らしを再現した水車小屋広場などを見ることができます。ユニークな円筒形の本館では、荒川と人々の暮らしの関わりをメインに紹介しています。
1.切り出した木材を下流へと流すため、かつて行われていた鉄砲堰の放水実演 2.本館第1展示室では、パノラマ映像や鉄砲堰の実演、荷船や船車の解説などを実施 3.源流から河口までの川と流域を再現した荒川大模型173 4.日本最大級の大水車 5.カワシロウのぬいぐるみ大1800円(写真)、小1000円。カワセミをモチーフにした、博物館のマスコットのぬいぐるみ
048-581-7333
9:00~17:00(土・日曜、祝日、8月11日~ 15日は~ 18:00、最終入館は各30分前)
月曜(祝日・振替休日・県民の日・夏休み期間は開館、臨時休あり)
大人410円、学生200円、中学生以下無料
埼玉県寄居町小園39
東上線 鉢形駅から徒歩20分
手作りハム工房バルツバイン
[てづくりハムこうぼうバルツバイン]
自社飼育した豚肉のおいしさを
ぎゅっと詰め込んだ逸品が充実

自社農場で自社ブランドの武州豚を飼育し、そのおいしさを広めたいとハム&ソーセージといったシャルキュトリーを製造販売する名店。ドイツの国際コンテストで金賞を受賞した商品など、ラインナップは多彩。ランチタイムはイートインメニューもあり、食べ比べして商品を選ぶこともできます。
1.モッツァレラチーズドッグ692円(テイクアウト680円)。特製のパンにホットドック用に仕上げたウィンナーをサンドし、ヨーロッパ産のモッツァレラをたっぷりと 2.メダリスト厳選セット5959円。粗びきウィンナーやフランクフルタ―、ロースハムブロックなど、国際コンテストで金賞を受賞した全9種のセット 3.ドイツプレート1300円(イートイン限定)。1枚のプレートにお店自慢の腸詰2種、ハム&ベーコン、スライスソーセージとパン&ポテトが盛られていて、食べ比べが楽しめるお得なイートインメニュー
048-582-2954
10:00~18:00(イートイン12:00~L.O.14:30)
水曜(季節により変動あり)
埼玉県寄居町富田84-1
東上線 男衾駅から徒歩20分
お米カフェ さかもと
[おこめカフェさかもと]
おいしいお米と和食が評判のお店で
みかんを使ったスイーツを持ち帰り

寄居駅北側にあり、昼はボリュームのある和定食、夜はダイニングカフェバーとなるお店。地元の知り合いの農家から仕入れた野菜や山形県産特別栽培米のつや姫が評判です。寄居町・風布地区特産のみかんを広めたいと考案したアイスがおすすめです。寄居駅前にある複合施設のYottecoでも販売。
1.寄居みかんシャーベット380円(手前左)。寄居みかんミルク味380円(手前右)。「戦国 寄居みかんアイス」の名で親しまれている、寄居特産のみかんを使った、シャーベット状とクリーム状の2種のデザート
048-514-7788
11:00~15:00(金・土曜は17:00~22:00も営業)
日・月曜
埼玉県寄居町寄居1169-1
東上線 寄居駅から徒歩4分
食堂 今井屋
[しょくどういまいや]
誰もが好きな懐かしい味―
寄居グルメの代表格を豪快に満喫

明治40(1907)年に創業した老舗食堂。昭和35年頃に先代が考案したタレかつ丼は、地元で誰もが知る名物メニューです。柔らかい豚もも肉のかつが2枚に、醤油ベースの甘じょっぱいタレを合わせたシンプルさ。さっぱりとした味わいで後を引くおいしさから、東武鉄道社員にも多くのファンがいます。
1.タレかつ丼990円。丼に2枚のかつがのり、ボリューム満点。甘じょっぱいタレはさっぱりとした味わい
048-581-0464
11:00~14:00(L.O.13:45、16:00~17:00は予約のみ)
日曜、祝日
埼玉県寄居町寄居1236-1
東上線 寄居駅からすぐ
リスとドーナツ
シェアキッチンで週2日限定!
こだわり生地の生ドーナツを

寄居駅南口からすぐの場所にあるシェアキッチン「rutsubo」で月・火曜に開店するドーナツ専門店。焼き菓子やパン作りが好きだったオーナーが手作りした、パン生地を応用して開発した生ドーナツが味わえます。店内席もありますが、テイクアウトが基本。新作は約2か月ごとに替わります。
1.プレーン・生ドーナツ・新作ドーナツ3個セット1100円。ふわふわ&もちもち生地が絶品のドーナツは、3個セットを袋入りで販売。 2.左がクリームなしで生地のおいしさが感じられるプレーン、中央が生乳100%のクリーム入りの生ドーナツ、右が新作ドーナツ(写真は小倉)
非公開
13:00~16:00頃(なくなり次第終了、InstagramのDMから予約可)
水~日曜
埼玉県寄居町寄居959
東上線 寄居駅から徒歩3分
寄居駅南口駅前拠点施設Yotteco
[よりいえきみなみぐちえきまえきょてんしせつヨッテコ]
寄居駅前にあるスタイリッシュな
情報発信&交流拠点

寄居駅南口の駅前でおしゃれな建物と芝生広場が目を引く、2023年4月オープンの複合施設。観光案内や特産品・野菜の物販コーナーのほか、誰でも利用できる多目的スペース、寄居の町並みや秩父の山々を望む展望デッキが集まっています。ドリンクがそろったコーナーも併設。
1.抹茶ラテ(ホット)450円。Yottecoのドリンクカウンターでは抹茶ラテのほか、コーヒーやカフェラテ、チョコチーノなどが楽しめます 2.寄居みかんの和紅茶389円。特産のみかんのフレーバーを味わえるティーバッグタイプの和紅茶。物販スペースのなかで人気No.1の商品
048-580-7307
9:00~18:00(観光案内所、物販コーナーは~ 17:00)
年末年始(臨時休あり)
埼玉県寄居町寄居1231-11
東上線 寄居駅からすぐ
古民家クイジーヌうさぎのテーブル
[こみんかクイジーヌうさぎのテーブル]
緑豊かな里山リゾートを思わせる
閑静な地の古民家カフェへ

周囲に里山風景が広がる、秩父鉄道波久礼駅近くにあるお店。築100年を超える古民家を改装した店内は、木の温もりを感じながらお庭に広がる緑にも癒される、長居したくなる空間です。旬の野菜をふんだんに使った野菜をたっぷりと味わえるランチメニューは、体にも心にもやさしい味わいです。
1.畑の和ごはん(手前)1320円。シフォンケーキ(左奥)440円。おにぎり2種と副菜5品、味噌汁(スープ)が楽しめる、野菜がたっぷりのランチメニュー。提供数が限られているため、予約がおすすめ(夏季は冷や汁ランチに変更) 2.木々に囲まれた環境がいちばんの魅力で、鳥のさえずりや葉音に癒されるお店
090-4472-0214
11:00~16:00(カフェは13:30~)
水・木・金曜
埼玉県寄居町末野569
東上線 寄居駅から秩父鉄道に乗り換えて波久礼駅下車、徒歩11分
mujaqui
[ムジャキ]
レトロモダンな空間でくつろげる
泊まれるオーガニックレストラン

寄居駅南口のほど近くの商店街に立つ、食通が集まるオーガニックレストラン。2階は和モダンなゲストハウスになっています。1階のレストランで味わえるのは、地元産の野菜やジビエをメインとした品々。野菜はオーガニックにこだわり、旬の素材をその日に最適な調理法で提供してくれます。
1.オーガニックコース(パスタ)※コース内料金。選べるパスタのうち、鹿肉のミートソースパスタ。間引きした葉付きニンジンを素揚げして上に添えて 2.オーガニックコース(野菜たっぷりの前菜)※コース料金内。季節の野菜をさまざまなアレンジで楽しめるプレート。この日は低温調理した、柔らかい鹿肉も 3. 1.と2.の2種のほか、本日のデザートと飲み物が付くオーガニックコース3190円。パスタは全4種と日替わり1~2種のなかからセレクトOK
050-8884-8162
ランチ・カフェ11:30~14:30(予約不要)、ディナー・バー18:00~22:00(要予約)
火・水曜
埼玉県寄居町寄居908
東上線 寄居駅から徒歩6分
門口寄居
[かどぐちよりい]
シャワーや更衣室が利用できて
昼飲みOKな駅前の新スポット

2025年1月オープンのお店。ランナーやサイクリスト、ハイカーも利用できるようにと、シャワールームが備わっているのが特徴。もちろんカフェ利用のみでもOKで、地元のブランド豚や卵、野菜などを使ったフードメニューが味わえます。日本各地の日本酒や町内の工場で製造されたクラフトビールなどドリンクも充実。
1.サンドイッチ(手前)2個セット990円。つぶし梅ソーダ(奥)550円。地元産のこだわり卵を使った卵焼きや季節の野菜マリネ、寄居名産の豚肉味噌漬けの2種 2.うまみ豚汁830円。地元で飼育されたブランド豚・武州豚のほか、季節の野菜がたっぷりと入った自慢のひと品。 3.かたいプリン550円。卵焼きと同じ地元産の卵を使った、昔ながらのしっかり食感のプリン
非公開
12:00~17:00(土・日曜は~20:00)
火・水曜
埼玉県寄居町寄居962
東上線 寄居駅から徒歩3分
お得なチケットinfo
寄居駅周辺をめぐるなら、東上線や越生線全線のほか、秩父鉄道のふかや花園駅~三峰口駅間が1日乗り降り自由となる、「SAITAMAプラチナルート乗車券」がおすすめです。
詳細はこちらPresent | プレゼント
