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SL大樹 編成・車両

懐かしい車両がいっぱい SL大樹の編成

SL大樹は、SLが客車3両を引っ張る定員約200席の列車です。
実際の運転では自動列車停止装置(ATS)を積んだ車掌車、車両の入替や緊急時に備えたディーゼル機関車を連結した全6両による編成となります。
鉄道産業文化遺産の保存や栃木・福島エリアの支援活性化という趣旨に賛同いただいた全国の鉄道会社の協力を得て、
かつてSL運転に使われていた時代の車両を貸与・譲渡いただきました。
いずれも昭和を感じさせる懐かしい車両ばかりです。

SL大樹の編成

蒸気機関車

C11形 207号

  • C11形 207号

207号は濃霧対策のための
車両正面左右に前照灯を備えた「カニ目」が特徴。

1941年(昭和16年)に日立製作所笠戸工場で製造され、長らく北海道で運行をしておりました。1974年(昭和49年)にいったん廃車、北海道静内町(現・新ひだか町)にて静態保存をされておりましたが、2000年(平成12年)に復元を行いJR北海道へ復籍、「SLニセコ号」や「SL冬の湿原号」として活躍してきました。その後当社が借り受けて2017年(平成29年)より東武鬼怒川線にて「SL大樹」として運行しております。霧が多い北海道日高地方で使われていた車両で、通常1つの前照灯が2つついているのが特徴。カニの目のように見えることから「カニ目」と呼ばれ、親しまれております。

C11形 325号

  • C11形 325号

真岡鐵道からやってきた「SLもおか」が
日光・鬼怒川エリアで「SL大樹」として復活!

1946年(昭和21年)に日本車輌製造熱田工場で製造され、茅ヶ崎機関区や米沢機関区にて使用されました。その後1973年(昭和48年)に一度廃車となり新潟県水原町(現・阿賀野市)にて静態保存されておりましたが、1998年(平成10年)に復元を行い、真岡鐵道にて動態保存を開始し「SLもおか」として運行していたほか、様々な区間で臨時列車として運行を行っておりました。この度2019年3月に譲渡の意向が示されたことから2020年7月30日に譲り受け、2020年12月より当社で再び活躍することとなりました。

C11形 123号

  • C11形 123号

私鉄が発注した国産蒸気機関車のうち、
唯一の動態保存の蒸気機関車となります!

1947年(昭和22年)に江若鉄道(滋賀県)の発注により、日本車輌製造にて製造。江若鉄道で客車を牽引したのち、1957年(昭和32年)から北海道の雄別炭礦鉄道、1970年(昭和45年)から釧路開発埠頭にて貨物列車を牽引していました。その後1975年(昭和50年)に廃車になり、日本鉄道保存協会にて静態保存されていました。

また今後、当社で運行していくにあたり、車両番号を「C11形123号」といたしました。本復元機が当社SL事業の将来に向かって、「1・2・3」と力強く助走して飛躍していくシンボルとして、他の2機とともに「鉄道産業遺産の保存と活用」「日光・鬼怒川エリアの地域活性化」「東北復興支援の一助」の3つの目的を、さらに力強く推進していくとの想いを込めております。

車掌車

ヨ8000形

  • ヨ8634
  • ヨ8709

ヨ8634はJR貨物
ヨ8709はJR西日本から
譲渡を受けたものです。

一般的に車掌車は貨物列車の末尾に連結され車掌が乗るための車両ですが、SL大樹では、現代の鉄道システムに欠かせない自動列車停止装置(ATS)を車掌車に搭載し、SL大樹と連動させ、より安全な運行を図っています。

客車

12系

  • 12系
  • 12系
  • 12系
  • 12系

SL全盛期の昭和30年代の客車をイメージした内外装に、
開放型の展望デッキを備え付け、
SLの躍動感や空気感をより大迫力で体感いただけます!!

12系客車は、1969年に製造され、その後夜行列車等での使用のため、グリーン車へと改造を行い、形式が「オハ」から「オロ」へと改められ、ムーンライト高知・松山として2009年まで使用されていました。
2016年、14系客車とともにJR四国から当社が譲受し、2021年には、この客車を「展望車」としてリニューアルし、「オハテ12-1」(ぶどう色)、「オハテ12-2」(青色)としてSL大樹の客車として新たに仲間入りしました。
設備についても、グループやファミリーでのご乗車の際によりお楽しみいただけるよう、窓の開閉が可能なボックス席に変更するとともに、大きなテーブルを新設。また、カウンターやモニター、パンフレット台等を設けたフリースペースをご用意したほか、SLの「音」や「におい」をさらに体感いただけるよう、展望デッキを設置いたしました。
展望車はSL大樹・DL大樹の各編成の2号車(中間車両)に導入しております。ぜひ展望車で、SL大樹と日光・鬼怒川エリアの大自然の迫力をご体感ください。

14系

  • 14系
  • 14系

鮮やかな青い車体に
白いラインの塗装も製造当時を再現。
また、「ぶどう色2号」に塗装変更した客車も登場。
SL全盛期の雰囲気もあわせてご体感ください。

客車には、JR四国から譲り受けた昭和40~50年に製造された14系客車には、昭和40~50年に製造され、JR四国から譲り受けた、(スハフ14-1、スハフ14-5、オハフ15-1、オハ14-1)、JR北海道から譲り受けた(オハ14-505(ドリームカー)、スハフ14-501)を用い、昭和レトロ・ノスタルジーを感じさせる外観。
内装はそのままに、SLの旅を快適にご利用いただけるようトイレ・座席シート・カーテン等のリニューアルを施しました。
また、2019年4月からはJR北海道で活躍していた車両「ドリームカー」を導入しました。
よりバラエティ豊かな車両編成となることで、これまで以上にSLの旅をお楽しみいただけます。

ディーゼル機関車

DE10形 1099号

  • DE10形 1099号

車体の鮮やかな朱色は国鉄時代のディーゼル機関車の基本カラー

1971年(昭和46年)に日本車輌製造豊川工場で製造され、国鉄福知山線等で活躍しました。その後、JR東日本在籍となり、主に入換や工事用列車の牽引等に使用され、2014年度末に運行を終了しておりました。2017年(平成29年)のSL大樹運行開始に伴い、JR東日本より当社が譲り受け、SL運転時には補機として運転するとともに、DL大樹として客車を牽引し活躍しています。

DE10形 1109号

  • DE10形 1109号

青色の車体と金色の帯、
のマークが特徴!

1971年(昭和46年)に日本車輌製造豊川工場で製造され、一ノ関機関区へ配属されました。その後JR東日本在籍となり、青森駅構内での客車や貨車の牽引や入換作業などを中心に活躍していました。今般JR東日本より当社が譲り受け、JR北海道がかつて所有していたDD51形ディーゼル機関車の塗色を模した“青色の車体に金色の帯と流星マーク”を施した塗装に変更し、再び活躍することとなりました。