次のおでかけのためになるヒントを集めてみました。
Tips for Railway Trip
築100年の長屋が
下町の新しい交流拠点に
東武沿線のなかでも比較的郊外にある、週末などに訪れたい素敵な場所を紹介してきたこちらのコーナー。今回は特別版として、墨田区の下町にある複合施設をお届けします。
「踏切長屋」の名称のとおり、こちらの施設があるのは、亀戸線の踏切の真横。細い路地や人情味あふれる商店街が残された、墨田区京島地区(踏切長屋は隣接する墨田区文花)に位置しています。建物の1階右がカンカンバコヤ、1階左がoff COFFEE、2階がシェアハウスになっています。
「かつてこの建物に事務所を構えていた設計士の方が、築100年ほどという歴史ある建物が取り壊されるのを惜しんで、シェアハウスとして改装しました。私は、人と人とがつながったコミュニティが残り、踏切横の長屋という住まいにも興味を持って移り住んだ、最初の住人でした」
長屋と関わるきっかけをこう語ってくれたのは、いくつもの仕事を掛け持ちしながら踏切長屋を運営する長谷川 春菜さん。お話を伺い始めると、新たな男性が登場―。
「私も最初にシェアハウスに暮らし始め、今なお暮らし続けている正木 健です。長谷川さんと一緒に施設の運営に関わっています」
聞けば、1階の建築事務所が移った後、改装して「カンカンバコヤ」として2024年4月にリスタートさせたメンバーのお二人。「カンカンバコヤとは、約30㎝四方の四角い箱型の本箱を誰でも自由に借りられて、自分だけの本屋を持てる〝一箱本棚〟というスペースです。アート作品を置く方など、陳列内容は千差万別。街にかかわりのない方も、気軽に入れることを心がけています」
気軽に訪れられるもうひとつのスペースが、堀内 菜摘さんが開いたoff COFFEE.。スペシャルティコーヒーと1個ずつ手焼きするたい焼きを提供するレトロモダンなカフェです。
2つのスペースは、街の外から訪れた人々に下町の長屋の魅力を発信し、人と人をつなぐ街の顔役のような存在になっていました。
踏切長屋
[ふみきりながや]
非公開
【カンカンバコヤ】公式SNSで要確認、【off COFFEE.】12:00~19:00、日・月曜休
東京都墨田区文花3-2-1
亀戸線 小村井駅から徒歩9分
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東京都墨田区[亀戸線]
「踏切長屋」は亀戸線 小村井駅が最寄り駅ですが、東武スカイツリーライン 曳舟駅や押上〈スカイツリー前〉駅からも歩いて15分ほど。週末などに、下町さんぽを楽しみながら足を運ぶのにぴったりの場所にあります。すぐ北側にある「たから十間橋」交差点を過ぎれば、墨田区京島と呼ばれるエリア。古い民家や商家をリノベしたおしゃれなお店などが点在し、アートイベントなども開催される、注目のエリアです。
踏切長屋に関わるお三方を取材している際も、車から「おーい、何してるんだい?」と声をかけてくる男性が……。聞けば街の顔役的な方で、何か新しいイベントを始めたい時などに相談すると、「その話ならあの店の誰々さん、その内容ならあそこの誰々さんと、気軽にアドバイスをくれるのです」(長谷川さん)。今でも古き良き下町のコミュニティが息づいているエリアです。長谷川さんたちは、そのコミュニティに街の外が入りやすいゲートとなるべく踏切長屋を運営しています。
スカイツリータウンの新たな魅力を掘り下げてお届けするこのコーナー。
今回は、地上350mで開かれる特別なイベントを紹介します。
秋の夜長にロマンティックな天空体験を♪
東京スカイツリー®の地上350mに位置する天望デッキは、360度のパノラマが眺められる展望スポット。国内外から昼夜を問わずに多くの人でにぎわいますが、限られた特別な日だけに開かれる“バー”があるのをご存じでしょうか?その名は「満月に開く秘密のBar」。毎月、満月の前後の夜にだけ、月にまつわる特別なドリンクが提供され、満月をモチーフにした幻想的な映像も上映される、実にロマンチックな時間が過ごせる特別イベントです。
ドリンクはスカイツリーのライティング「粋」と「雅」をイメージしたアルコール2種と、同じく「幟」をイメージしたノンアルコール1種。なかでもアルコール2種は、グラスの上に満月のようなシャボンがのっていて、写真映えすると話題です。

天望デッキフロア350を1周するように広がるパノラマスクリーンでの映像上映の様子。開催時間は公式HPを事前に参照

特別ドリンクを注文するともらえる限定コースター

ドリンクを提供するSKYTREE CAFEではフォトプロップスも貸し出し

タイミングがよければ、満月と一緒にドリンクを撮影することも可能

ミックスベリー香るバイオレットムーン-雅MIYABI-。アルコール2種は各1200円、ノンアルコールは1000円
©TOKYO-SKYTREETOWN ©TOKYO-SKYTREE
Information for the experience
満月に開く秘密のBar
[まんげつにひらくひみつのバー]
2025年は9月4~12日、10月3~10日、
11月1~9日、12月1~9日の19:00~21:45(L.O.21:15)東京都墨田区押上1-1-2 東京スカイツリー天望デッキ フロア350
東武スカイツリーライン とうきょうスカイツリー駅もしくは押上〈スカイツリー前〉駅からすぐ
※入場にはスカイツリー展望台チケットが必要
奥日光の風景が広がる――
そんな味をめざしてリニューアル
沿線とのつながりを持った多彩な商品を提供する、スペーシア X1号車コックピットラウンジ内カフェカウンター「GOEN CAFÉ SPACIA X」。スペーシア X運行開始2周年を記念して、カフェで提供しているアイスコーヒーがスペーシア Xオリジナルブレンドにリニューアルしました。
新商品の名称は「水嶺」。奥日光の風景をイメージして、その魅力を感じられる味わいを表現しています。開発を手掛けたのは、栃木県を代表するカフェブランド「日光珈琲」。中禅寺湖や湯ノ湖、戦場ヶ原の湿原、華厳の滝など豊かな水の風景の美しさと、古くから信仰された聖地の山々に囲まれた静寂と癒しの空間―。美しいだけでなく、歴史の深みが融合して心を落ち着けられる奥日光の魅力をこの1杯に詰めました。2025年6月に期間限定で出展した『EXPO 2025 大阪・関西万博』の栃木県公式ブースでも、先行して提供されました。
コーヒーやフードメニューにさまざまな思いを込める日光珈琲を楽しむなら、4軒の個性的なお店が集まる日光の西参道茶屋にあるコーヒースタンド「日光珈琲 西参道」がおすすめです。
Information Drink & Eat
日光珈琲 西参道
[にっこうこーひーにしさんどう]
0288-25-5480
10:00 ~ 17:00
金曜(祝日の場合は翌週月曜休)
栃木県日光市安川町10-20
日光線 東武日光駅から世界遺産めぐりバス、西参道茶屋下車すぐ
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ORIHIMEとあしかが美人のピクルス
東武鉄道沿線で造られているお酒とご当地グルメのペアリングを紹介するこのコーナー。今回は、クラフトビールの本場アメリカで多角的にノウハウを学び、その後は国内外で多彩なビール造りを手掛け、クラフトビールの達人として名を知られる醸造家・石井 敏之さんの工房を訪ねました。
現在は石井さんの出身地・足利に工房を構えていますが、スタートしたのはグアムでのこと。自社ブランド「MINAGOF」で成功を収めましたが、コロナ禍の影響を受けて帰国。グアムから一緒に帰国した猫と足利の名所・織姫神社の名前を由来とする新ブランド「ORIHIME」を立ち上げました。
現在は3種類のORIHIMEのほか、グアムの名料理店で一世を風靡したMINAGOFを製造販売。平日は醸造があるため事前予約での販売となりますが、土・日曜、祝日は営業時間中に自由に来店できて、飲み比べなども予約できます(詳細は事前に要問い合わせ)。足利の地野菜「あしかが美人」を使ってピクルスを自宅で作り、味わうのがおすすめです。
- 伊勢崎線 福居駅
- ISHII BREWING
- [イシイブリューイング]
050-1292-4050
平日は要予約、土・日曜、祝日は13:00~17:00
栃木県足利市問屋町1177-10
伊勢崎線 福居駅から徒歩20分
- MAP
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まずは定番、次は限定―
変わりゆく味を楽しみたい
麺や旬香
[めんやしゅんか]
2023年6月オープンの「麺や旬香」は、塩と醤油のらぁめんとまぜそばの定番に加えて、週替わりの限定メニューがそろい、いつ訪れても新たな味との出合いが楽しめると評判のお店。限定メニューは、イタリアンや和食の技を取り入れた、他にはないユニークな味わいです。
初めての来店なら、お店の特徴が感じられる定番の塩らぁめんがおすすめ。テーブルには本日のスープの出汁が記されたボードがあり、こだわりが感じられます。澄んだスープを口に運べば、すべての素材の角が取れたまろやかな口当たりでありながら、幾重にも複層的にうま味が押し寄せてくる濃厚な味わい。歯切れがよく、小麦の風味がいい麺との相性も絶妙です。
RAMEN DATA
- スープ
たとえばこの日は、動物系は大山鶏とみやざき地頭鶏、鮮魚は真鯛、シジミ、アジ、煮干しは白口、平子、その他に真昆布、椎茸、地酒――。塩はニンニクオイルやトビウオ、醤油にはサンマやネギオイルなども加わります。 - 麺&具
塩は平打ち麺、醤油は細丸麺、まぜは太麺とメニューによって麺を変えているのも特徴。塩らぁめんには、真空低温調理国産鶏むね、吊るし焼き国産豚と煮豚のチャーシュー、乾燥メンマ、ネギと海苔がのります。
- 今月号のお店
- 麺や旬香
- [めんやしゅんか]
非公開
11:00 ~ L.O.14:30、18:00 ~ L.O.20:30(火曜は6:30 ~ 8:30の朝らぁのみ営業)
水曜
埼玉県草加市栄町3-3-21
東武スカイツリーライン獨協大学前〈草加松原〉駅から徒歩4分
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つがのき
栂の季
【鬼怒川線 鬼怒川温泉駅】
渓谷沿いの木々と名木を前に
趣向の異なる客室露天風呂でくつろぐ
- 1.露天風呂付き客室のひとつ、蔵をモチーフにした和洋室の栃-TOCHI-。ベッドはツインのローベッド。窓の外に見える木々に癒されます
- 2.上空から見た栂の季と鬼怒川渓谷の秋の風景。色鮮やかな渓谷沿いの秋
- 3.和洋室・栃-TOCHI-の露天風呂は、屋外にあるなまこ壁の白黒のデザインが大人の雰囲気を演出
- 4.栃木・鹿沼の伝統工芸である鹿沼組子をあしらった和モダンな内装の和洋室・梔の間
- 5.宿唯一の洋室・欅-KEYAKI-。特別室らしく、シモンズのベットやネスプレッソ、オリジナルコーヒーカプセルなど設備にもこだわった上質さ
- 6.コーヒーカウンターなどがあるラウンジ
- 7.自由に利用できるブックライブラリー
- 8.1室1組限定のリラクゼーションサロン。事前に予約して至極のエステを
- 9.大浴場のほか、貸切露天風呂・湯るり(有料)も完備。ソファと湯船が一体の極上空間♪
- 10.・11.豆乳鍋と夕食の例。甘みのある豆乳でさっぱりした味に
- 12.鬼怒川温泉駅までは、浅草駅から東武特急でおよそ2時間
湯と周囲の自然と美食を
プライベート感たっぷりの空間で満喫
切り立った断崖と清流、豊かな木々が織りなす渓谷美が続く鬼怒川渓谷。鉄道で容易にアクセスできる、国内外の旅行者に人気の温泉地です。今回ご紹介する宿は、鬼怒川温泉駅から歩いて15分ほど、渓谷美を眺められる絶景スポット・鬼怒楯岩大吊橋のたもと近くの閑静な地にある「栂の季」です。
名前の由来となったのは、エントランス前にそびえる樹齢700年ほどという栂の木。大樹に見守られながら入り口を進むと、旅館らしい和のしつらえが目を引く温もりある空間が出迎えてくれます。
客室はスタンダードの和室のほか、14室の露天風呂付き客室とあわせて全18室。プライベートを重視して静かにくつろぎたい人におすすめの露天風呂付きタイプは、すべて造りやデザインが異なり、露天風呂の湯船も陶器や木組みなど、好みで選ぶことができます(非温泉)。いずれも広いウッドテラスがあり、湯上りなどにのんびりと涼むことができます。
宿の大きな楽しみのひとつである夕食は、栃木県産の食材に加えて、特別ルートを生かして仕入れる千葉・南房総直送の魚介を使った品々が並ぶのも魅力。那須高原豚や地場野菜など、素材の味を生かす豆乳鍋が名物です。
オリジナルブレンドの豆を使ったコーヒーが評判のラウンジやリラクゼーションサロン、ブックライブラリーもあります。
栂の季
[つがのき]
0120-24-0003(予約専用、8:00~18:00)
IN15:00~18:00/OUT~10:00
1泊2食付き2万8600円~(料金は変動あり)
栃木県日光市鬼怒川温泉大原1438-1
鬼怒川線 鬼怒川温泉駅から徒歩11分
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