5.事故の発生状況

(1)鉄道運転事故

鉄道運転事故の件数
グラフ

上記のうち、2018年度に当社で発生した鉄道運転事故は、踏切障害事故が6件、鉄道人身障害事故が13件、合計19件でした。

なお、右のグラフは、最近5年間で発生した鉄道運転事故件数の推移です。

(自殺と思われるものは、鉄道運転事故に含まれません。)

最近5年間の踏切障害事故の主な原因

踏切障害事故とは踏切道において、列車又は車両が道路を通行する人又は車両等と衝突・接触した事故のことです。当社で発生した最近5年間の踏切障害事故件数は37件で、その主な原因は直前横断、踏切道内停車など、以下のグラフのとおりとなっています。

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最近5年間の鉄道人身障害事故の主な原因

鉄道人身障害事故とは列車又は車両の運転により、人の死傷を生じた事故のことです。当社で発生した最近5年間の鉄道人身事故発生件数は63件で、その主な原因はホーム上での接触、線路内立入りなど、以下のグラフのとおりとなっています。

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(2)輸送障害

輸送障害とは鉄道輸送に障害が生じた事象で、主に第三者による事故(自殺と思われるもの、人の敷地内立入りなど)、設備の故障、自然災害などが含まれています。

2018年度に当社で発生した輸送障害は合計94件で、その主な原因は以下のグラフのとおりとなっています。

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(3)インシデント・電気事故・災害

2018年度に発生したインシデントは1件で、その概況は以下のとおりです。

【ときわ台駅におけるホーム反対側ドア開扉】
【概要および原因】

ときわ台駅停車後、車掌がホーム側ドアスイッチの操作をしたが開扉せず、戸閉保安装置(列車走行中における開扉を防止する装置)が動作したままであったため、手動で同装置を切った際に、ドアスイッチを操作していないにもかかわらず、ホームと反対側のドアが開扉する事象が発生しました。車掌はただちに同装置を復位・閉扉し、車両から転落されたお客様がいないことを確認後、車両基地へ回送しました。

本事象は、ドアの制御回路上に金属片が介入したことにより、手動で戸閉保安装置を切った際、ホームと反対側のドアを開扉する配線に電源が供給されたため発生したものと推定しております。なお、本調査は第三者機関である公益財団法人鉄道総合技術研究所にも調査協力を依頼し、相違ないとの見解をいただいております。

【対策】

ドアの制御回路に関係する装置を車両に取り付けた際に、金属片が介入した可能性があるため、同装置を使用している全編成を対象に一斉点検を行い異常のないことを確認しております。また、装置取付け作業時に金属片等の異物介入がないことの確認を徹底し、同種事故の再発防止を図ります。

グラフ

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