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古くから醤油の町として栄えた千葉県野田市。今回は、空間デザインをテーマに、野田市駅周辺をめぐってみました。

醤油の香りに包まれながら、
改装進む野田市駅から散策を

利根川と江戸川に挟まれて南北に細長く延びる野田市。散策を始める前に、少し町の歴史を紹介しましょう。キーワードは、大和朝廷時代に中国大陸や朝鮮半島から伝わったという「醤油」。江戸時代に入ると、人口が急増した江戸に出荷するためにこの地でも醸造が盛んになり、江戸川などの水運に恵まれていたことも手伝って、醤油の一大ブランド地として繁栄を極めました。その歴史は現代へも受け継がれ、野田市は誰もが知る「キッコーマン」の企業城下町となりました。

リニューアルが進む東武アーバンパークラインの野田市駅に降りると、目を奪われるのは、おなじみのキッコーマンのロゴが掲げられた工場・倉庫群。風向きによっては、ほのかに香ばしい匂いに包まれ、醤油の町らしさを実感できます。

ところで、なぜ野田市駅周辺には歴史的な建物が多いのでしょう? それは、醤油産業によって町が潤い、武家屋敷のような立派な家屋や当時としては国内最先端の洋館などが次々と建てられたことが理由です。その代表格が、野田市駅から歩いて10分ほどの場所に立つ「興風会館」。財を築いた醸造家が地域へ還元したいとの思いから昭和4(1929)年に建造した、ロマネスク様式を取り入れた近世復興式の洋館です。同じ通りに立つ「千秋社」(内部見学は不可)とともに、昭和を代表する洋館として知られています。これらの洋館が立つ通りから東側の路地を進むと、武家屋敷群を思わせる日本家屋が点在。これらは現代へと続く醸造家の家々であり、野田市駅近くでは、ちょっとした歴史さんぽが楽しめます。

歴史ある建物をたいせつにし、
後世に残す思いが育まれた町

こうした歴史的な建物が並ぶ町で育った野田市の人々――。古き良き建物をいかに生かして残すかという意識が自然に芽生えて、新たにお店を構える際も空間にこだわるようになったのかもしれません。市内を広くめぐってみると、古民家を再生したカフェやショップ、デザインセンスあふれるスタイリッシュなお店に数多く出合いました。

たとえば、野田市駅の東側にある「ぽぽぽべーぐる」は、オーナーの石山奈帆さんの祖母が暮らした築50年ほどの民家をリノベした人気のベーグルショップ。個性的なベーグルや気さくな石山さんとの会話に加えて、どこか懐かしくて、でもおしゃれなアイテムがさりげなく飾られた落ち着ける空間も人々が集う理由になっています。

野田市駅から直線距離で4㎞ほど離れた「珈琲工房・茶亭 山ぼうし」は、数々のメディアで紹介される有名カフェ。12年前に新築した店舗は、もともとこの地に広がっていた雑木林を生かしたというとおり、木々に囲まれた芝生の中庭に大きく開いた造りで、自然と一体になれる空間が広がっています。

次ページから紹介するお店や見どころは、建物や空間が個性的なところを中心にセレクトしてみました。居心地のいい空間を見つけて、のんびりと過ごす休日を野田市で楽しんでみませんか。

このエリアのおすすめスポットや
アクティビティのご紹介

ぽぽぽべーぐる

[ぽぽぽべーぐる]

個性的なベーグルを味わったり
多彩な“部活”に参加してみたり

リンゴ+ニンジン+山いも+玄米を原料にした、「楽健寺酵母」という健康志向の天然酵母の風味が感じられるベーグルのショップ&カフェ。店内で販売しているはがきなどに手紙を書く手紙部など、ビジターでも参加できるさまざまな活動も開催。イートインもテイクアウトもOK。

1.住宅街に立つ隠れ家のような店構え 2.店内にはかわいいはがきやテーブルも 3.常時10種類ほどのベーグルは店頭で販売(焼きたてか冷凍を選択)。奥はイートインスペース 4.焼きみそごはん250円 5.クミン&くるみ250円 6.プレーン250円

  • 04-7122-1320
  • 10:00~19:00(水・金曜は14:00~)
  • 日・月曜、祝日
  • 千葉県野田市中根66
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から徒歩8分

興風会館

[こうふうかいかん]

町の繁栄ぶりを今に伝える
名建築の洋館の内外を見学

醤油醸造の経営者が地域貢献を目的に設立した「興風会」が、昭和4(1929)年に建立した歴史ある洋館。国の登録有形文化財や近代化産業遺産に認定されています。開館日・時間内には、意匠を凝らした内部も自由に見学できます(使用中は見学不可の場合あり)。

1.今でも観劇や映画上映、コンサートなどが行われているホール。多くの市民が集い、娯楽を楽しみました 2.2階にある暖炉。市民にとってあこがれの建物だったといいます  3.夜にはガス灯が灯る外観。内部や外部に往時のレリーフなどが残されています

  • 04-7122-2191
  • 9:30~16:30
  • 月曜、祝日、第2木曜
  • 千葉県野田市野田250
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から徒歩10分

Chocotto

[チョコット]

動物性の食材を使わずに
体にやさしいパンを古民家で

キッコーマン本社横にレトロな家屋が並ぶ旧中村商店。その奥側の土蔵を抜けた先にあるのが、オーガニック食材にこだわったこちらのベーカリー。野菜由来の酵母や豆乳ヨーグルト、玄米甘酒などを原料に、動物由来の食材を使わないのが特徴です。

1.旧中村商店の母屋にあり、店頭販売のみの小ぢんまりとしたお店 2.玄米から自家製した甘酒が入った玄米あまざけ250円 3.あんこがたっぷりの満福290円 4.かぼちゃ入りのきいろ250円 5.中庭奥にあります

  • 非公開
  • 9:00~15:00
  • 不定休
  • 千葉県野田市野田335
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から徒歩10分

櫻木神社

[さくらぎじんじゃ]

市内最古の古社を詣でて
桜の花見と初詣を同時に!?

平安時代の創建と伝わる、市内随一のパワースポット。社名の由来となっている桜が数多く植えられ、各所に桜模様が描かれています。なかでも、七五三桜という秋から春にかけて咲き続けるめずらしい品種が拝殿・本殿にあり、初詣の頃も見られます。

1.平成7(1995)年に建立された荘厳な社殿。左手の授与所には、桜をあしらったさまざまな授与品や御朱印がそろいます 2.秋から春にかけて咲き続ける可憐な桜 3.東武鉄道とコラボした子ども用トイレもあります

  • 04-7121-0001
  • 拝観自由(社務所は9:30~15:30)
  • 無休
  • 千葉県野田市桜台210
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から徒歩12分

もりのゆうえんち

[もりのゆうえんち]

昭和ノスタルジーを感じる
メリーゴーランドがお目当て

地元で育った人々が懐かしむ、16の乗り物がそろった遊園地。入場は無料で、乗り物ごとに料金を支払うシステムが好評です。おすすめは、なかなかお目にかかれなくなったメリーゴーランド。晴れた日には富士山が見える、地上65mの大観覧車も人気です。

1.県内随一の大きさを誇るジャイアントホイールは1回500円 2.メリーゴーランド1回300円

  • 04-7123-0851
  • 11:00~17:00(土・日曜、祝日は10:30~)
  • 水曜、1月第4月曜~金曜
  • 千葉県野田市中根6-1
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から徒歩15分

喜久屋

[きくや]

べっ甲色の美しい羊羹は
野田みやげにぴったり!

愛宕駅近くで、醤油の町らしい和菓子を見つけました。構想から6年を経て完成したという、最高級品「御用蔵醤油」を使った醤油羊羹 御用蔵です。醤油の風味が豊かに香る、なめらかな舌触りの逸品です。

1.県道17号線から細い路地を進んだ先にあります 2.じっくりとていねいに手練りで練り上げるため、一度に100棹(さお)ほどが作られる醤油羊羹 御用蔵1500円 3.市内の史跡を描いたイラストマップの包装紙に包まれています

  • 04-7122-1604
  • 8:30~18:00
  • 火曜(祝日は営業)
  • 千葉県野田市清水132-1
  • 東武アーバンパークライン愛宕駅から徒歩6分

茶寮たるふじ

[さりょうたるふじ]

醤油を貯蔵する樽の製造所跡で
野菜や果物たっぷりの品々を

醤油樽を作り続けていた築100年を超える古民家を使ったカフェ。精巧な欄間(らんま)が目を引く純和風の空間で、自家栽培の野菜や果物を使った料理が楽しめます。人気のフレンチトーストなどに使われているパンも自家製というこだわりです。

1.玄関を入ってすぐの場所に神棚と仏壇、囲炉裏のある、野田伝統の様式の建物 2.ベリーのタルト500円 3.フレンチトースト500円。2・3ともに使われる自家製フルーツは季節により変わります 4.醤油を隠し味にしたアップルパイ450円

  • 04-7122-1646
  • 11:00~16:00(LO15:30)
  • 金~月曜、祝日
  • 千葉県野田市上花輪611
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から徒歩16分

実のる屋

[みのるや]

農家の店主が営む
焼きいも&焼きいもスイーツ店

昭和の雰囲気漂う古民家で営まれている焼きいも店。熟成された焼きいものほか、焼きいもを使ったスイーツやさつまいもチップスなども販売されています。土・日曜、祝日の営業日は人気ゆえ、事前予約がおすすめです。

1.焼きいも本来の甘さで仕上げられた「実のる屋サンデー」 2.細い路地を抜けた先の住宅街にたたずむ、築80年の古民家。大谷石の階段が目印 3.紅はるかを使用した焼きいもは、量り売りでの販売(12月上旬から販売予定)

  • 04-7114-0306
  • 13:00~18:00
  • 月~金曜(事前に公式SNSで要確認)
  • 千葉県野田市柳沢40-6
  • 東武アーバンパークライン愛宕駅から徒歩11分

あさひ散道イッチ

[あさひさんどうイッチ]

スタイリッシュなお店で
王道のサンドウィッチを

清水公園駅近くに2021年2月にオープン。モスグリーンの建物に暖簾と丸い看板のみという、スタイリッシュな外観が目を引きます。“萌え断”も話題のサンドウィッチは、王道やスイーツ系など常時20種ほど。市内で水耕栽培されたレタスが使われています。

1.手前は人気の海老たま684円、奥は生チョコバナナ540円。サンドウィッチはいずれも具がたっぷりで、新作も続々と誕生しています 2.和モダンをテーマにした店内では、イートインもOK 3.ひと際目を引く外観

  • 04-7161-1094
  • 8:30~15:00(なくなり次第終了)
  • 月曜(祝日の場合は翌日休)
  • 千葉県野田市清水422-7
  • 東武アーバンパークライン清水公園駅から徒歩4分

ドルチェ・フェリーチェ・エ

[どるちぇ・ふぇりーちぇ・え]

市内産ミルクの風味を感じる
イタリア仕込みのドルチェを

イタリア語で「幸せなお菓子と」を意味する店名のスイーツ店。イタリアで修業を積んだ店主が、シンプルさを意識して素材の味を生かした品々を生み出しています。なかでも、市内の牧場から仕入れた新鮮なミルクを使ったシュークリームのピッコリーノが秀逸。

1.店内にはイートインコーナーもあります 2.住宅街にあるデザイナーズハウスのような店構え 3.手前がミルクの風味をしっかりと感じられるピッコリーノ237円。右奥がヘーゼルナッツチョコのティラミス580円

  • 04-7161-3434
  • 11:00~18:00
  • 月・火曜(祝日の場合は翌平日連休)
  • 千葉県野田市つつみ野1-9-24
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から車で10分

カフェトゥエンティフォーアンドビーチ

[かふぇとぅえんてぃふぉーあんどびーち]

女性を元気にしたい―
そんな思いが詰まったカフェ

女性が笑顔で元気になれば、よりよい世界に変わっていくと考え2010年にオープン。白を基調とした店内は、地中海リゾートを思わせる爽やかな空間。野菜をふんだんに使ったプレートランチやドリンクが楽しめます。店主による占い(有料)も人気。

1.週替わりの品々と酵素玄米がセットになった季節のおかずと酵素玄米プレート1320円。ドリンクは、栄養価が高く日本では希少なマヤナッツの粉末をかけたHMJカフェラテ550円 2~4.ビーチリゾートのような雰囲気

  • 04-7136-7464
  • 11:00~16:00(LO15:30、完全予約制)
  • 日・月曜(土曜は休みの場合あり)
  • 千葉県野田市つつみ野1-7-1
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から車で10分

RAMBER CAFE RESTAURANT

[ランバーカフェレストラン]

森と芝生とワンちゃんを前に
本格派の洋食やスイーツを

広大な芝生が広がるドッグランを併設したお店。芝生の先には緑豊かな森が広がっていて、開放的なリゾートのような空間が魅力です。コース料理を提供していた喫茶・ダイニング「ハミルトン・アール」が前身とあって、料理やスイーツは本格派!

1.パティシエお手製の焼き菓子とドリンクのセット800円(写真の焼き菓子は2人前) 2.のびのびと駆け回るワンちゃんのゾーンとテラス席が仕切られているので、愛犬連れでなくても芝生を散策できます 3.数量限定の特製煮込みハンバーグ1980円(単品。写真は前菜+サラダ+季節のスープ付きのCセット平日2310円)

  • 04-7157-3070
  • 11:00~20:30(LO20:00)
  • 月曜(祝日の場合は翌平日休)
  • 千葉県野田市大殿井19-5
  • 東武アーバンパークライン野田市駅から車で9分

ヒガシノホウ

[ひがしのほう]

お店とは思えない空間に驚き
日本酒に合う料理に感動する

白亜の外観に縦に細長い入り口と小さな看板があるのみという、ユニークな造りの日本酒専門の居酒屋さん。新鮮な魚介を使ったメニューなどがそろうなか、洋風にアレンジされたねぎとろをバゲットに挟んで食べるメニューが名物です。

1.コンテンポラリーな雰囲気漂う店構え 2.お通し(中央の4品)がしっかりとボリュームがあるのもこちらの特徴。左は洋風ねぎとろ&バゲット添え980円。日本各地から集めた日本酒は季節変わりとなります 3.和洋折衷のテイストの店内

  • 04-7199-8580
  • 18:00~24:00(LO23:00)
  • 月曜、第1・3日曜
  • 千葉県野田市光葉町1-49-2
  • 東武アーバンパークライン清水公園駅から徒歩7分

珈琲工房・茶亭 山ぼうし

[こーひーこうぼうさていやまぼうし]

避暑地の別荘で過ごすように
木々に癒やされる大人の空間

お客それぞれの好みの味に仕上げてくれる、本格的な自家焙煎コーヒーが通の間でも評判のカフェ。森の中にいるような感覚に浸れる、空間デザインも魅力の名店です。某人気TV番組で取り上げられたおはぎやロールサンドなど、フードメニューも充実。

1.国内産の食材を使ったおはぎ1330円。注文した品々とのペアリングが楽しめる「それ、に合うブレンド」1170円をセットに 2.旬野菜のバラエティロールサンド2340円 3.中庭を望む店内 4.木々に囲まれた店構え

  • 04-7127-5087
  • 11:00~18:00(LO17:30)
  • 火・水曜
  • 千葉県野田市岩名2-62-1
  • 東武アーバンパークライン川間駅から徒歩15分

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