東武だからできること[技術力]

1897年の創立以来、連綿と受け継がれてきた鉄道技術。お客様の安全と安心をお守りするという本質は、それから一世紀以上が過ぎた今も変わりません。その上で私たちはイノベーションに対しても貪欲に取り組み、最新のテクノロジーを吸収し続けてきました。多様なニーズに応えるための多様な車両の開発、安全性をさらに高めるためのデジタル技術の導入など、チャレンジを続けています。歴史の積み重ねで磨かれ続けてきた経験工学と先進のテクノロジーの融合。こうした東武鉄道ならではの技術の“深さ”は、社員が挑む仕事の奥深さにもつながっていきます。

お客様のニーズに応える
車両開発

TJライナー

関東で初めて採用されたクロスシートとロングシートの転換が可能なマルチシートの車両を使った、座席定員制列車です。通常はロングシートの一般列車、朝晩はクロスシートの有料着席サービス列車といったように、状況に応じた使い方が可能です。朝は多くのお客様を運び、夕方は「座って帰りたい」というニーズにマッチしたことから圧倒的な支持を受け、現在は平日の18時〜24時までの間、30分間隔で走っています。

特急リバティ

3両編成ならではの柔軟な運用を可能にしたのが新型特急500系「リバティ」です。例えばこれまで日光や鬼怒川へ向かうお客様は途中での乗り換えが必要でしたが、「リバティ」によって東武日光行きと鬼怒川温泉方面行きを併結することが可能になったため、乗り換えなしでシームレスに移動できるようになりました。シニアのお客様や外国人のお客様にも配慮した、東武鉄道ならではの提案です。

お客様の安全・安定輸送を
第一に考えた鉄道システム

新運転保安システム
(T-DATC)

先行列車との間隔に応じてブレーキ制御を行うほか、曲線やポイント通過の際、列車の速度を自動的に連続して制御するなど、最新のデジタル技術を搭載した安全性の高いシステムです。お客様の乗り心地の向上も追求しており、付加機能も備えることで、質の高いサービスの実現に努めています。

回生電力貯蔵装置

電車がブレーキを使用した際に発生する回生電力を吸収・貯蔵し、その貯蔵した電力を電車が加速する際に供給するシステムです。東武鉄道では、早くからリチウムイオン電池を用いた大容量の電力貯蔵装置を導入してきました。電力の安定供給に加え、地球環境の保全にも貢献するものとして、大きな力を発揮しています。

SLの復活とともに
鉄道技術を継承する

2017年夏、東武鉄道では地域活性化施策としてSL「大樹」の運行を始めました。それ以前では1966年に佐野線で走ったSLが最後。車両はもちろん、技術も社内には残っていませんでした。そこで「SL復活運転プロジェクト」を立ち上げ、SL機関士の養成を秩父鉄道、大井川鐵道、真岡鐵道に、検修のノウハウ伝授はJR北海道に依頼、SL自体はJR北海道からの貸与、車掌車はJR貨物とJR西日本、客車はJR四国、DE10はJR東日本からの譲渡をお願いして協力をいただき運行を実現しました。SLの運転には、古くから受け継がれてきた鉄道員の熱い魂が必要とされます。鉄道各社からのご協力のもと、そうしたマインドについても後世に受け継いでいくという想いも込められています。

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