過ぎた時間に目を向ける機会が増える8月。
ノスタルジックな音のイベントを紹介します。

2026.8 No.926 掲載

100年前に製造された米国ビクター社の「ビクトローラ・クレデンザ」など、山端さんの希少なコレクションを駆使するコンサート。会場は音響に優れた教材製作室で、この日は約1時間で選りすぐりの10曲を演奏。資料展示もある

100年前のレトロな音色にときめいて
教育科学館で「ちょっとした蓄音器コンサート」

博物館の展示室にありそうなクラシカルな蓄音器が奏でる音色を、毎回異なるテーマで楽しむ「ちょっとした」コンサート。板橋区立教育科学館で、そんな小粋で贅沢な催しに出合いました。担当しているのは、同館研究員の山端健志さん。デジタル世代でありながら、美術大学在学中にSPレコードの収集をはじめ、現在も視聴覚文化の動態保存をテーマに研究を深めているのだそうです。コンサートではテーマに沿って山端さんが制作・紹介する映像とともに、蓄音器が奏でる豊かな響き、美しく奥行きのあるナチュラルな音質に没入。さらに科学館らしい公開実験的な要素も盛り込まれ、唯一無二の音と映像の体験が楽しめます。8月のテーマは「終戦の日」。時空を超えた音との出合いへ、足を運んでみませんか?

板橋区立教育科学館 いたばしくりつきょういくかがくかん
  • 03-3559-6561
  • 東京都板橋区常盤台4-14-1
  • 9:00 ~ 16:30(板橋区立小・中学校夏休み期間は~ 17:00)、「ちょっとした蓄音器コンサート」次回8月15日、9月5日など詳細はHP参照
  • 月曜(祝日の場合は翌日)
  • 入館無料、「ちょっとした蓄音器コンサート」2歳以上800円(予約不要、当日受付)
  • 東上線上板橋駅から徒歩5分
  • https://www.itbs-sem.jp/event/detail?id=7917

やきもの名品紀行 中国・日本・朝鮮半島

2026年8月15日(土)~ 10月12日(月・祝)

青磁牡丹文水注・承盤 東京藝術大学蔵
中国・北宋時代 11世紀
根津美術館蔵

根津美術館が所蔵する約2300件の陶磁器から選りすぐりの名品を紹介する展覧会。展示室ごとに中国、日本、朝鮮半島のやきものが展示され、海を越え、時を超えたやきもの探訪の旅が楽しめます。作品を通じて、各地の風土が育んだ文化の違いを感じてみましょう。本展に合わせて、茶道具の名品がそろう「名物茶陶」(展示室6)も同時開催。こちらも見逃せない内容となっています。

根津美術館 ねづびじゅつかん
  • 03-3400-2536
  • 東京都港区南青山6-5-1
  • 10:00~17:00(5月5~10日は~19:00、入場は閉館の30分前まで)
  • 月曜(9月21日、10月12日は開館)、9月24日
  • オンライン日時指定予約一般1400円、学生600円、高校生以下無料(学生証提示必須)
  • 東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線 表参道駅から徒歩8分
  • https://www.nezu-muse.or.jp/
藝大式 美術の“ミカタ”

-この夏、藝大生になる-

~2026年9月23日(水・祝)

小倉遊亀「径」
1966年
東京藝術大学蔵

東京藝術大学の現役講師陣が企画する12コマの「講義」を、講義形式の展示で楽しむユニークな展覧会がスタートしました。同大学のコレクションを中心とする芸術作品を教材に、美術の歴史、実技、表現、鑑賞、素材など多様なテーマを聴講するように鑑賞体験が楽しめます。気軽に参加できる体験展示やワークショップなども要注目。

東京藝術大学大学美術館 とうきょうげいじゅつだいがくだいがくびじゅつかん
  • 050-5541-8600(ハローダイヤル)
  • 東京都台東区上野公園12-8
  • 10:00 ~ 17:00(入館は閉館の30分前まで)
  • 月曜(8月10日、9月21日は開館)
  • 当日券一般2000円、大学生1200円、中・高校生600円、小学生以下無料
  • JR上野駅公園口、東京メトロ千代田線根津駅から徒歩10分
  • https://geidai-art-mikata.jp/

text : Fumiko Sato photo : Fumiko Sato、関係各施設