WORKS:仕事を知る

社員インタビュー

鉄道輸送サービス

小越 康子

南栗橋車両管区 春日部支所

2014年入社
理工学研究科 機械物理工学専攻 修了

※所属は取材当時の内容です

仕事風景

万が一の故障や事故を未然に防ぐ。
日頃の人間関係が、
チームマネジメントの原点。

小越さんの仕事について教えてください

電車は年中無休で走り続けているわけではありません。定期的な電車の検査を行ったり、その他にも突発的な故障があれば修繕を行い、故障予防のための対策も行っています。私が所属している春日部支所では100編成以上の車両が所属しており、職場には若手からベテランまで100人以上の社員が勤務しています。その中で私は女性初の検修助役という管理職として試行錯誤しながら、より良い職場環境を目指して仕事をしています。
検修で確認する項目は多岐に渡り、使われている部品は自動車とは比べ物にならないほどの数にのぼります。そして、東武鉄道では古いSLから最新の特急まで、約30の形式の車両が運行しており、それぞれに構造や特徴が異なります。異常時には事故車両の処置、別の車両の配車対応などの指示を迅速に行う必要があり、緊張感が途切れることはありません。しかし、やり遂げた後の達成感はひとしおで、それだけやりがいある仕事といえます。

仕事をするうえで大切にしていることは?

部下である技術者は、大半が人生の先輩であり、それぞれに培ってきた経験やそこから得た価値観を持っています。職場管理に完璧なマニュアルなど存在しませんが、部下を適材適所に配置し、一体となってチームワークを発揮するためには、「人と人」という土台が不可欠であることは間違いありません。男女問わず、誰にとっても働きやすい職場にすることで、職場全体の仕事の成果も上がると確信しています。技術的な勉強だけでなく、女性ならではの気づきや、きめ細やかな伝達を心がけるようにしています。

仕事風景

これまでのキャリアについて教えてください

いまの春日部支所は、私にとって2度目の配属です。今回は、検修助役としての配属になりましたが、この場所は新人研修も含めて入社直後の日々を過ごした場所なので、何だか懐かしさも覚えます。ここで私は、女性が働きやすい職場環境をハード、ソフトの両面から整えてきました。今では初めての管理職という不慣れな中ですが、約100人の先輩後輩に助けられながら、ともに職場全体のレベルアップを図っている最中です。
現部署に戻ってくる前には、2年間、本社の車両部で設計の仕事をしていました。2017年にデビューしたばかりの500系(特急「リバティ」)や、70000系(東京メトロ日比谷線直通用車両)では、保安装置の設計を手がけ、メーカーの担当者と図面の修正を何度も繰り返しました。その他にも、車内表示器や制御装置など電気機器の設計も担当。電車に乗るお客さまの視点に加え、電車を使う人、直す人など、複数の視点を身につけられたことは大きかったです。ポテンシャル採用者としてキャリアを築いていく上で、視点を多く持つことは、さまざまな場面で生きてくると思います。

MY CAREER

MY CAREER

今後どのようなキャリアを描いていますか?

車両は、東武鉄道が長い歴史の中で培った技術力の塊です。しかし、メーカーではない発注者の東武鉄道で働くということは、単にエキスパートを目指すということではなく、プロとプロを橋渡しする「中間者」として全体をマネジメントするということ。今後は、自分の得意分野を活かしながら、活躍のフィールドを広げていきたいと考えています。特に注目しているのはインバウンド事業で、沿線の魅力だけでなく東武車両の魅力も伝えていけるような仕事をしていきたいです。開発やグループ会社など、あらゆる場で自分を磨いていきたいと思っています。

仕事風景

鉄道のどんなところが好きですか?

自分でチケットの手配をし、バックパックをひとつ背負って、ひとりで海外旅行に出かけるのが趣味です。海外旅行では、日本とは違う文化に触れたり、現地で友人をつくったりするのが大好き。旅行先で現地の列車に乗る機会もよくあります。入社前までは、電車に乗っても窓の外に流れていく風景を眺めているだけでしたが、東武鉄道で働き、車両の勉強をしていくなかで、ドアの構造や保安装置の中身にも関心が向くようになり、前にも増して電車の旅が楽しめるようになった気がします。ミャンマーの環状線で、昔の日本の電車に乗りましたが、ドアや窓は外され、むき出しの部品も多く、線路の起伏もかなり激しかったですが、元気に走っているのを見て、日本の鉄道車両の技術力の高さを感じました。

東武鉄道でどんな価値を発揮していきたいですか?

就職をするか大学院博士課程に進学するか、悩んだ時期もありましたが、ひとつの道を極めるよりも、ジョブローテーションによってさまざまな仕事に携われる今の環境は、私には向いていたようです。成果がすぐには見えにくい研究者と違って、現実に社会に貢献できている実感があるということ。日々技術は進歩しながらも、鉄道を毎日走らせていく中でトラブルは尽きませんが、学生時代に培った努力し勉強する力、入社してさまざまな職場で培ったコミュニケーション能力を活かして働いていくことも、私らしい生き方だと思っています。

仕事風景

INTERVIEW

TOBU RAILWAY CO.,LTD. | POTENTIAL RECRUITING SITE