《大宮鳥瞰図》
吉田初三郎/大宮保勝会 1934年
91年前の大宮へタイムトリップ
レトロなパンフレットや写真で大宮の歴史探索
中央に木造風の大宮駅。奥にはハイカラな鉄道工場、右下に氷川神社と大宮公園……。見る人をタイムトリップさせるような本作は「大正の広重」と呼ばれた鳥瞰図絵師・吉田初三郎の手によるもの。画の端には都心方面から朝鮮半島まで描き込まれるなど、大胆なデフォルメと遊び心が詰まった昭和9(1934)年の作品です。掲載されたのは当時の大宮町のパンフレット。現在でいうシティプロモーション的な目的で制作されたと考えられています。明治18(1885)年に、大宮駅と大宮公園が開業して140 年。埼玉県立歴史と民俗の博物館では企画展「名所 大宮―鉄道のまち・公園のまち―」が開催中。こうしたレトロで貴重な資料や絵図、約40点の古写真などで大宮の歩みをたどることができますよ。
埼玉県立歴史と民俗の博物館
さいたまけんりつれきしとみんぞくのはくぶつかん
- 048-645-8171
- 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4-219
- 9:00~16:30(閉館17:00)
- 月曜(8月4・11日は開館)
- 無一般400円、高校生・学生200円、中学生以下無料
- 東武アーバンパークライン 大宮公園駅から徒歩5分
- https://saitama-rekimin.spec.ed.jp/
-
●企画展「名所 大宮ー鉄道のまち・公園のまちー」
開催中~ 2025年8月31日(日)
日本の万国博覧会1970-2005
第2部「EXPO’75 以降 ひと・自然・環境へ」
開催中~2025年8月31日(日)
菊竹清訓 沖縄国際海洋博覧会
アクアポリス スケッチ 1973
株式会社情報建築所蔵
KIKUTAKE Kiyonori EXPO’75 Aquapolis
Sketch ©KIKUTAKE Kiyonori
大阪・関西万博が会期終盤へと向かうなか、ひと味違う観点から万博に親しんでみるのはいかがでしょう。こちらは日本国内で過去5 回開かれた万国博覧会の会場計画や施設デザインをテーマにした展覧会。各万博の主要な施設の図面や企画段階の資料を通して、建築的な挑戦と創意工夫に富んだ万博建築の歴史にふれられます。
文化庁 国立近現代建築資料館
ぶんかちょうこくりつきんげんだいけんちくしりょうかん
- 03-3812-3401
- 東京都文京区湯島4-6-15 湯島地方合同庁舎内
- 10:00~16:15(閉館16:30)
- 月曜(祝日の場合は翌平日)
- 無料(土・日曜、祝日は旧岩崎邸庭園のみからの入場となるため入園料400円が必要)
- 東京メトロ千代田線 湯島駅から徒歩5分
- https://nama.bunka.go.jp/
企画展
唐絵 -中国絵画と日本中世の水墨画-
開催中~2025年8月24日(日)
国宝《漁村夕照図》 牧谿筆 中国・南宋時代 13世紀 根津美術館蔵
墨の濃淡を生かした繊細な水墨画や美しい花鳥図など、中国の「唐絵」は、日本でとくに武家の間で尊ばれ、これらを手本とした和製の唐絵も多数制作されました。こうした中国画や日本の水墨画のコレクションで知られる根津美術館で、この夏「唐絵」の展覧会が開幕。足利将軍家に伝来した中国・南宋時代の《漁村夕照図》(国宝)など、歴史的な名品でその魅力を感じてみませんか。
根津美術館
ねづびじゅつかん
- 03-3400-2536
- 東京都港区南青山6-5-1
- 10:00~16:30(閉館17:00)
- 月曜(祝日の場合は翌日)
- オンライン日時指定予約 一般1300円、学生1000円、中学生以下無料
- 東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線 表参道駅から徒歩8分
- https://www.nezu-muse.or.jp/
《クロティルド&アレクサンドル・サカロフ》
ジョルジュ・バルビエ 1921年
全て鹿島茂コレクション(*練馬区立美術館寄託)
©NOEMA Inc. Japan
1920年代、アール・デコが花開いたパリ──
時代を先駆けたトップアーティストの名作
第一次世界大戦からの復興で工業化が進んだ1920年代。変容する社会の最先端で生まれた装飾様式、アール・デコがパリを中心に世界的に流行しました。現在、そんな20世紀前半フランスのグラフィックに着目した大規模な展覧会「鹿島茂コレクション フランスのモダングラフィック展」が群馬県立館林美術館で開催中。なかでも、当時のパリを代表するアーティスト、ジョルジュ・バルビエがロシア人舞踊家夫妻を描いた本作は、鮮やかで平面的な色彩、優美な曲線などまさにアール・デコを象徴するような美しさ。近年収蔵の新出品作品まで、フランス・モダンの世界に浸ってみませんか。
群馬県立館林美術館
ぐんまけんりつたてばやしびじゅつかん