2026.2 No.920 掲載

プロフィール

群馬クレインサンダーズ・キャプテン

つじ・なおと
辻 直人 さん

大阪府羽曳野市出身。高校2年生からスターティング5の座を射止め、青山学院大学に進学後も1年生から試合に出場し、数々の優勝などに貢献。Bリーグの東芝ブレイブサンダースに入団した2012年には、JBL新人王を受賞。2023年6月から現チームに所属。

群馬県太田市をホームタウンとする
B1リーグの「群馬クレインサンダーズ」。
そのキャプテンを務めているのが
高校生時代から第一線で活躍し続ける辻選手です。
今期への意気込みなどを伺いました。

メンバーの状態に目を配りながら
今季の目標はズバリ、優勝!

挫折を経験しながらも
記録を達成したバスケ人生

――バスケットボールを始めたきっかけは?

私の兄が小学生のとき、学校の休み時間にバスケで遊ぶようになり、僕も参加するようになったのが最初の出会いです。確か、僕が小学2年生のときのこと。そのときはチームがなかったため、小学校5年生のとき、父に頼んでミニバスケットボールのチームを作ってもらいました。それから私の本格的なバスケ人生が始まりました。

――その後は輝かしい成績をおさめていますが、振り返ってみると?

自分で言うのも何ですが、これまでいい成績を残せていると感じています。順風満帆に見られるかもしれませんが、中学校、高校、大学、プロの各カテゴリーごとに挫折を経験してきました。中学校のときに初めて骨折し、高校のときは遠征メンバーから外れてしまい練習にもあまり参加できず、大学のときは1年生からスターティング5に入れたのですが、あまり貢献できずに試合開始3分ほどで交代させられ、その試合にはその後、1秒も出ることなく終了……。こうした苦労をした苦い思い出の方が、記憶に残っています。3分での交代はとくに、きつかったです。その後、半年ほど活躍できない時期が続いてしまいました。

日本代表に入りましたが、Bリーグが始まった頃からけがに悩むことが増えてしまい、日本代表から落選したこともありました。

――日本バスケ界で初めて、個人で通算1500本の3ポイントシュートを達成しましたが、お気持ちは?

バスケをやっていて、もっとも楽しいと感じるのが、3ポイントシュートを決めたときです。思い返せば、遠くからシュートを決めることが楽しくて、バスケを始めました。今後は1600本に向けて頑張りたいですし、最終的には2000本を達成して引退したいと思っています。

ちなみに、私が3ポイントシュートを決めた後に、決まったポーズ(下写真)をします。試合で1本決めたごとにお金を積み立て、長期入院している子どもたちや児童養護施設に寄付する社会貢献活動「スリーピース」の一貫で始めたポーズです。

自分の活躍だけでなく
チームを支える立場に

――キャプテンという立場になって変化は?

昨シーズンからキャプテンを任されるようになり、他の選手の状態やチームの雰囲気をよく見るようにしています。自分の成績やパフォーマンスだけを考えればよいわけではないところが大きな違いです。試合や練習でエネルギッシュにできているか、戦略上のチームの約束事が果たせているか……。プレータイムがあまりもらえず気持ちが沈んでいるように感じた選手には、とくに声をかけるようにしています。

私のポジションはシューティングガードという、シュートを数多く打って決めることが役割のひとつです。キャプテンになってからは、試合に出ていないときでも周りのことを気にかけるようになり、試合に出ていてもチーム全体のことをより意識して見るようになりました。

――今シーズンの意気込みは?

昨シーズン、クラブ初となるチャンピオンシップに出ることができました。でも、一回戦で敗退してしまい……。今シーズンはやはり、その先、ズバリ優勝をめざしたいです。

――お気に入りのおでかけ先は?

太田市内に暮らしている今は、週末に試合があるため、子どもと一緒に行く八王子山公園がお気に入りです。芝生が広がっていて、春には桜も咲き、見晴らしもよくてリラックスできます。

試合のない週は、シーズン中であっても家族で旅行に出かけることもあります。シーズンが始まると、毎週末に試合が続く同じ生活リズムになるため、少しバスケから離れ、バスケを気にしない時間をつくるためです。選手によって、タイプはさまざまですが、私はプライベートとのオンとオフの切り替えを大切にしています。

とくに冬の宮古島は、2回行ったほど好きになりました。冬でも気候が暖かくて過ごしやすく、海もきれいですし、夏に比べて人も少なく心身ともにのんびりできました。現地での予定も1日1つ程度にして、ゆったりと過ごしました。

――東武鉄道での思い出は?

先日、都内へ行くときに東武特急りょうもうに乗りました。車両も新しい印象で、快適でした。

WEB限定!

――社会貢献活動「スリーピース」を始めたきっかけは?

2018年に闘病中の少年と出会ったことから始まりました。お母さまから、その少年が私のファンであり、病に苦しんでいるので、「励ましの言葉を頂けないでしょうか」というお話がありました。バスケットボールを通じて社会貢献をしたい……、そんな思いから2019年から正式に、活動をスタートさせました。

活動内容は、私が3ポイントシュートを1本決めるごとに3,333円を積み立てて、シーズン終了後に入院中の子どもたちや児童養護施設に寄付をしたり、バスケットボール用品などをプレゼントするもの。昨シーズン後は群馬県の群馬小児医療センターを訪問して、寄付・寄贈をしました。

――アリーナで観戦する魅力は?

群馬クレインサンダーズのホームアリーナである「オープンハウスアリーナアリーナ太田(太田市総合体育館)」は、演出や観客の方々の熱気など、迫力はBリーグのなかでもトップクラスだと感じています。大規模なアリーナが増えてきていますが、ここはコートから観客席が近いのも大きな魅力です。2階席でも選手との距離が近く、迫力を感じることができるはずです。

バスケの試合を見たことがない方はぜひ、太田のこのアリーナで観戦してみてください。

――太田市の住み心地は?

とっても気に入っています。とくに子育て支援が充実していて、八王子山公園など子どもが遊べる場所もたくさんあります。子育て中のご家族におすすめですよ。

インフォメーション

群馬クレインサンダーズの
試合スケジュールや詳細はこちら

  • 群馬県太田市にあるオープンハウスアリーナ太田(太田市総合体育館)をホームアリーナとする、辻選手が所属するBリーグチーム。公式マスコットは、サンダくん(写真)

text:Taku Tanji photo:古本麻由未、群馬クレインサンダーズ