東武動物公園編

2025.7 No.913 掲載

駅西口から真っすぐに伸びる通りを進むと、右手に見えてくる進修館。宮代町のコミュニティセンターで、昭和55(1980)年建造のユニークな建物がジブリ映画の舞台のようと話題です

東武鉄道の駅周辺をおさんぽする今回は、名所が駅名になっている東武動物公園。
自然と調和したのどかな町並みに、夏におすすめの場所を訪ねました。

(写真右上)駅西口には転轍機(マップ内イラスト)のほか、隣接していた車両工場まで続いた路線のモニュメントもあります
(写真右下)令和元(2019)年に再開発された駅西口は、無印良品や東武ストア、芝生広場などがあり、整然とした印象です
(写真左)新しい村(B)に隣接する笠原調整池。水辺に広葉樹が並んでいて、北欧を思わせる美景が広がっています

駅西側で動物や緑に癒され
東側で水辺で遊ぶ新体験を

埼玉・春日部の北側に位置する東武動物公園駅。駅名のとおり、駅から南西へ750mに位置する東武動物公園(A)が、一帯のシンボルです。暑さが厳しければ、駅前からシャトルバスを利用するのもおすすめです。
「ハイブリッド・レジャーランド」がキャッチフレーズというだけに、広大な園内には動物園や遊園地、プールがあり、楽しみ方は自由自在です。なかでも動物園では、昨年11月に9年ぶりに誕生したホワイトタイガーのキュートなチビとら「コタ&ハク」が大人気。ヘイケボタルが一年を通して観賞できる、世界初の劇場型観賞施設「ほたリウム」のほか、7月19・20日には500~600匹のホタルをさまざまな展示内容で楽しめるホタルの小径(こみち)が行われ、夏らしい体験ができます。

(写真右上)毎日11:00と14:30のアニマルパフォーマンス後に行われるアザラシトレーニング
(写真中央)じゃれ合う姿がキュートなチビとら「コタ&ハク」
(写真左上)動物の健康管理に注力しているのも特徴。アフリカゾウのトレーニング見学は毎月第1土曜15:30~
(左下イラスト)打ち水オットセイは 7月26日、8月2・9日の土曜に開催

動物公園の近くにある新しい村(B)も、ぜひ立ち寄りたい場所。「農のあるまちづくり」をめざして整備されたこちらでは、新鮮な野菜を購入できるほか、野菜をふんだんに使ったカフェメニューも味わえます。体験メニューも用意されていて、夏はブルーベリー狩りやハーブの摘み取りが人気です。
動物公園や新しい村がある一帯は、とくに自然が豊かなエリア。新しい村に接する笠原調整池から東側へ向かって細い水路沿いに小路(こみち)が整備されていて、この地の伝統的な田んぼであるほっつけ田や木造の小さな橋などを見ながら、のんびりと散策できます。

(写真右上)カフェでは、トーストに地元産トマトやレタスをサンドした森のカフェサンド418円や季節のフレッシュジュースが味わえます
(写真中央)直売所やカフェの前にウッドデッキと芝生広場が広がる村内
(右下イラスト)ブルーベリー狩りは7月下旬~8月中旬の午前中に開催
(写真左下)ハーブ園や市民農園などもあります

なお、駅西側を歩いて暑さがこたえたら、駅前通り沿いの進修館に隣接したスキップ広場(D)の木陰でひと休みするのもあり。

(右イラスト)園内にあるSLは、東武鉄道で昭和40年代まで貨物列車を引っ張っていた機関車。内部に入って、運転席にも座れます
(写真左)子ども用遊具などがある園内。木陰などにベンチがいくつも置かれていて、ひと休みするのにぴったりな場所です

駅西側をめぐった後は、駅東側の古利根SUPクラブ(C)を目指しましょう。流れも波も穏やかな大落古利根川(おおおとしふるとねがわ)でのSUPツアーを催行していて、町並みを眺めながら水面を進むという貴重なアクティビティに参加できます。用具一式が借りられるうえに、ペット同伴がOKなのも魅力です。
こうして駅の東西でのおさんぽ途中に立ち寄りたい、ランチ&スイーツ店も見つけました。

(写真左上)住宅街などが続く街なかでSUPができるのは、貴重な体験。サーフショップのレイディックス・サーフで受け付けています
(写真右下)日時限定で、サンセットタイムのSUP体験も予約可能
(イラスト左下)ペットと一緒なら楽しさも倍増!?

今回訪れたのはこちら

東武動物公園

とうぶどうぶつこうえん

  • 0480-93-1200
  • 埼玉県宮代町須賀110
  • 9:30~17:00(土・日曜、祝日は閉園時間の延長あり)
  • 元日、1・2月の火・水曜、6月の水曜、7月の第1・第2・第3水曜
  • 入園料は大人1900円、中人1600円、小人900円、シニア1200円
  • 東武動物公園駅からシャトルバス(有料)利用

新しい村

あたらしいむら

  • 0480-36-3441
  • 埼玉県宮代町山崎777-1
  • 森の市場結(直売所)は9:30~17:00、森のカフェ(カフェ)は9:30~15:45(閉店は16:00)
  • 月曜(祝日の場合は営業)
  • 東武動物公園駅から徒歩15分

古利根SUPクラブ

ふるとねサップクラブ

  • 0480-34-1171
  • 埼玉県杉戸町清地1-9-23
  • 公式サイトから要予約
  • 1名6500円~
  • 東武動物公園駅から徒歩6分

スキップ広場

スキップひろば

  • 埼玉県宮代町笠原1-4
  • 入園自由
  • 東武動物公園駅から徒歩5分

kadonoue

カドノウエ

スパイシーな本格派とマイルドな味わいの2種を

シフォンケーキとスコーンのお店「gateau cadeau」の2階にあるカレーショップ。本場タイのスパイスを使ったエビ入りグリーンカレーとお肉たっぷりのポークカレーが味わえます。写真は合いがけ1100円とアイスコーヒー600円(セットで100円引き)。1階で購入した焼き菓子も食べられます(ドリンク100円引き)

  • 0480-48-5021
  • 埼玉県宮代町中央3-9-9 2F
  • 11:30~17:30(閉店は18:00)
  • 火曜
  • 東武動物公園駅から徒歩5分

茶のいとや&喫茶処のほほん

ちゃのいとやアンドきっさどころのほほん

茶舗ならではの日本茶のおいしさを実感

明治10(1877)年に創業した老舗の茶舗。静岡茶を中心に全国各地の日本茶を販売しているほか、喫茶処も併設。茶葉を混ぜて固めた氷を使った抹茶葉かき氷990円と苦味の少ない冷茶「藤」(セットの場合+385円)が夏のイチオシです。冷茶の茶葉756円も販売。

  • 0480-34-1108
  • 埼玉県杉戸町清地3-1-14
  • 10:00~17:00(閉店は17:30)
  • 日曜(7~9月は月曜)
  • 東武動物公園駅から徒歩15分
イベントINFO
2026年春に新グランピング施設オープン!

ドーム&コテージ型の2タイプ

2026年春、東武動物公園に隣接のグランピング施設がオープンします。サウナを併設し、ファミリーやグループに最適なドームタイプ8室と、プライベートドッグランを併設したコテージタイプ7室のほか、地域食材を生かした食事が楽しめるBBQ施設も完備。東武動物公園とのセットプランなども予定しています。

text & photo : Taku Tanji illustration : Mai Beppu