まず、目を引くのは運転席のある1号車と6号車。運転席周辺の丸みを帯びた形状や、
スカートと呼ばれるパーツは100系スペーシアの形状をアップデート。
窓枠は、江戸文化の組子や竹編み細工を現代的に取り入れ、伝統と革新を感じさせるエクステリアとしました。
ヘッドライトとテールライトには合計39個のLEDを採用。ドットで構成されたライトの点灯数を換えることで、ロービームとハイビームに切り替えられます。
鹿沼市の伝統工芸である組子に用いられる幾何学模様をイメージした意匠を、窓枠をはじめ、そこかしこにあしらいます。乗車時に探してみるのも楽しいです。
「東武日光線の沿線の街で、長く受け継がれてきたデザインをリファレンスにしています」
画像提供:鹿沼市観光交流課
ボディーは陽明門の柱にあしらわれている胡粉(ごふん)を彷彿とさせる高貴な白。青みのかかった陶磁器のようなカラーリングとなっています。
「随所に職人の技術と遊び心が散りばめられた陽明門はアイデアの原点です」
車両デザイナーが描いたスペーシア Xのラフスケッチ。運転席周辺の形状と籠目をイメージした窓が、構想段階から思い描いていたものだったことがうかがえます。
「先頭車両は列車の顔。姿を見た瞬間、非日常を感じてもらえるようデザインしました」
「ハイビーム時の点灯LEDの形状が東武鉄道の“T”に見えるといった遊び心も加えました」