渓谷の美しさと急流を下るスリルが魅力! 温泉と共に楽しみたい「鬼怒川ライン下り」

かつては暴れ川。今は流域を潤す「鬼怒川」の歴史

鬼怒川は、栃木県と群馬県の境にある鬼怒沼を水源として茨城県で利根川に合流する一級河川です。非常に広大な流域を誇り、その面積は1,761km2もあります。

もともと鬼怒川は現在の茨城県つくばみらい市付近で小貝川と合流していましたが、乱流が多いのが問題点となっていました。江戸時代に入ると利根川の東遷事業の一環として鬼怒川と小貝川は分離され、乱流の懸念が解消されました。水位を調節する堰の設置や水利施設の開発により新田開発が進み、流域の生活を支える大切な川として親しまれています。

渓谷美と自然が間近に楽しめる鬼怒川ライン下りの魅力

自然に織り成された鬼怒川の溪谷美や虹見の滝、楯岩などを間近で感じられる「ライン下り」は鬼怒川観光名物の一つ。外から眺めるだけでは見ることができない景色を船に乗りながら楽しむことができます。乗船時間は約40分。水流の速さによって船のスピードも変わり、のんびり楽しめるところもあればスリルを味わえる急流もあります。

季節によって景色や見られる生物がガラリと変わるのも大きな特徴です。春には山桜やツツジ、ウグイス、イワツバメなどが、夏にはヤマユリ、マタタビ、カワセミ、ヒヨドリなどが、秋にはもみじ、イチョウ、オオゴイ、オオルリなどが楽しめます。船を漕いでくれる船頭さんの軽快なトークも楽しみの一つ。コミュニケーションを取りながらガイドしてくれます。

乗船場は鬼怒川温泉駅から徒歩で約5分とアクセス抜群。基本的には事前の予約が必要となりますが、当日空席がある場合は予約がなくても乗船可能です。下船後は大瀞ドライブインから乗船場・鬼怒川温泉駅直行の無料シャトルバスが出ており、30分で乗船場まで戻ることができます。

空き時間には食事やおみやげ購入を楽しもう。乗船・下船場所周辺のおすすめスポット

鬼怒川ライン下りを終えると無料シャトルバスの発着所である大瀞ドライブインで待機することになります。大瀞ドライブインには美味しいグルメがもりだくさん。食事を楽しんでから乗船場に戻るのも良いでしょう。脂が乗った鮎の塩焼きやライン下りで少し冷えた体を温めてくれるお蕎麦、名物の山椒味噌焼きだんご、天然のかき氷などが味わえます。

乗船場は鬼怒川温泉駅から徒歩5分と近いこともあり、乗船場付近には食事を楽しんだり名物のお土産を購入できる店がたくさんあります。鬼怒川温泉駅から徒歩1分の場所にある「バウムクーヘン工房 はちや」では、メディアに取り上げられ人気のバウムクーヘン「はちやバウム」が購入できます。カフェも隣接しており、バウムクーヘンや地元の果物を使った季節のソフトクリームなどを楽しむこともできます。

鬼怒川温泉駅から徒歩5分の栄屋製菓では、名物の温泉まんじゅうをできたてで楽しめます。餡は自家製のものが使用されており、添加物が一切使用されていないので体に優しいのも嬉しいポイント。味はあんまんじゅうと栗入りまんじゅうの2種類が用意されています。

鬼怒川温泉駅から徒歩7分、「登屋本店」ではオリジナルの地酒やサイダーが豊富に揃えられています。日光で作られたとちおとめの果汁を使用した「鬼怒川サイダー とちおとめ」や仕込み水に鬼怒川温泉の源泉を使用した「温泉麦酒」など、鬼怒川ならではの商品はおみやげにもぴったりです。

季節ごとに違った景色が楽しめる。何度来ても飽きない「鬼怒川ライン下り」

鬼怒川の渓谷美を船に乗りながら楽しめる「ライン下り」。大自然に囲まれていることもあり、季節ごとに異なる景色が楽しめるのも大きな魅力です。時期を変えて、ぜひ二度、三度と訪れてみてはいかがでしょうか。

※2019年11月現在の情報です