観光戦略
TOURISM


沿線の魅力を
開発・発信しながら
観光立国の一翼を担う
東武鉄道沿線には、魅力的な観光地が多々存在しています。独自の歴史・伝統・文化と自然を尊重しながら、地域とつながり惹きつけるさまざまな取り組みを通じて、国内のみならず、世界に目を向けた観光ビジネスを展開しています。グループ内・外の企業と協創し、新たな観光需要の創出から効果的な宣伝・プロモーションまで、さまざまなアプローチで東武鉄道をより多くの人に利用していただくための取り組みを重ねています。
主な取り組み
インバウンド需要の取り込み
世界中から人を呼び込む仕掛けをつくる挑戦を、東武鉄道では進めています。台北には東武鉄道初となる海外事業所を開設し、アメリカ・ヨーロッパ・中国・東南アジア・オーストラリアにはレップ(代理店)を設置。これらの海外拠点や現地パートナーと連携し、現地の情報を収集・分析するとともに、国や地域ごとのニーズに合わせた観光プロモーションを展開しています。
また、東武グループの施設や観光情報を紹介するウェブサイト「TOBU JAPAN TRIP」を公開。SNSやインフルエンサーを活用した多言語での情報発信なども、戦略的に行っています。
新規ホテル開業
国内外の観光・ビジネス需要の拡大を見据え、2030年には日本橋、2031年には銀座での新規ホテルの開業を予定しています。高い需要が見込まれる都市部での新規開業を進めることで、訪日外国人の増加にも対応した宿泊機能の拡充を目指しています。
さらに、大阪御堂筋・博多駅前でもホテル事業を展開し、沿線内外に広範なホテルネットワークを構築します。周辺の観光資源や沿線の魅力と連携することで、新たな人の流れを生み出し、周辺エリアのにぎわい創出にも貢献しています。
エコリゾート日光の発信
日光・鬼怒川エリアを“国際エコリゾート”として発信し、持続可能な観光地づくりを行っています。豊かな自然や歴史・文化を守りながら、環境負荷の低減と観光の両立を図ることが大きなテーマです。
具体的には、東武日光線(下今市〜東武日光間)および東武鬼怒川線(下今市〜新藤原間)を走行する列車や駅施設、さらに都心から同エリアへ運行する特急列車において、再生可能エネルギー由来の電力へと切り替え、CO₂排出量実質ゼロを実現します。
また、バイオ燃料バスの運行開始や明智平ロープウェイのリニューアルを進めることで、公共交通機関の利用を促進し、脱炭素化の推進につなげていきます。
キャンプ事業・
グランピング事業
東武鉄道では、自然豊かな沿線資源を活かした事業も展開しています。2026年には、東武動物公園の隣接地にグランピング施設「グランフィルリゾーツ東武」を開業しました。ドームテントタイプとプライベートドッグランを併設するヴィラタイプの2つのコンセプトの宿泊棟で構成されており、多様なニーズに応えることができる施設です。
そして、2024年に開業した「日光たかとくキャンプステーション」は、東武鬼怒川線・新高徳駅からすぐの立地にあり、手ぶらでも利用できる設備やレンタル用品を充実させることで、“電車で行くキャンプ”という新しいスタイルを提案。日光連山を望むロケーションで、スペーシア XやSL列車を間近に鑑賞することもできます。こうした取り組みを通じて、観光と自然体験を融合させた新たな人の流れを生み出し、地域全体の活性化につなげています。
MaaS事業
移動と観光をシームレスにつなぐMaaS(Mobility as a Service)事業を推進し、利便性を高めるとともに、先進的な体験価値の提供に取り組んでいます。代表的な取り組みである「NIKKO MaaS」では、鉄道やバスを組み合わせたフリーパスの提供に加え、観光施設や体験コンテンツの検索・予約・決済までをスマートフォンひとつで完結。チケットは事前にオンラインで購入し、当日はスマートフォンで提示するだけで利用できるなど、スムーズでストレスのない移動体験を実現しています。
同じくスマートフォン用のデジタルトリップパスである「川越れとろトリップきっぷ」は、交通券に加えて飲食やお土産などを自由に組み合わせることができ、観光の楽しみ方を広げています。こうした取り組みにより、移動そのものの体験価値を高めながら、沿線エリアへの来訪促進と地域の魅力発信につなげています。
SL大樹
日本有数の観光地である日光・鬼怒川エリアの魅力向上に向け、SL(蒸気機関車)を活用した観光推進に取り組んでいます。2017年には「SL大樹」の運行を開始し、鉄道会社ならではの強みを活かした新たな観光コンテンツを創出。下今市駅〜鬼怒川温泉駅間を中心に運行し、2020年には日光の玄関口・東武日光駅と下今市・鬼怒川温泉を結ぶ「SL大樹ふたら」も運行を開始しました。
SLの車両は全国の鉄道会社の協力のもと歴史ある車両を活用しており、鉄道文化の継承にも貢献しています。また、沿線住民による温かな歓迎や、観光アテンダントによる地域案内など、地域と一体となったおもてなしも実施。さらに、地域団体と連携した「いっしょにロコモーション」の取り組みを通じて、観光振興と地域活性化を推進。鉄道と地域資源を融合させた観光価値の創出に挑戦しています。
持続的な観光地域づくり
沿線の価値向上と地域の持続的な発展を目指し、観光地の魅力を高める多様な取り組みを展開しています。浅草・東京スカイツリーエリアや日光・鬼怒川、川越といった主要観光地では、地域と連携したイベントの開催を通じて、新たな来訪動機を創出しています。例えば、墨田区との連携による「東京下町回遊 竹あかり」では、幻想的なライトアップで街歩きの魅力を高め、「浅草EKIMISE」では夜間ライトアップイベントを実施し、観光体験の幅を広げています。
一方で沿線の郊外地域では、自治体や観光事業者と協働し、自然や文化を活かした「東武沿線子ども体験プログラム」を推進。田植えや稲刈り、自然体験、地域住民との交流などを通じて、訪れる人に“遊びながら学ぶ”価値を提供しています。こうした取り組みにより、地域と継続的につながる関係人口の増加を実現。鉄道ネットワークを軸に、地域と共に成長する持続的な観光地域づくりを進めています。
オープンイノベーション
外部企業との共創を通じて新たな価値を生み出すオープンイノベーションにも力を入れています。スタートアップ企業との連携により、変化の激しい時代に対応しながら、沿線観光の新たな需要創出とサービスの高度化を目指しています。代表的な取り組みが、オープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」と連携して実施する「TOBU Open Innovation Program」です。このプログラムでは、新たな観光サービスの創出やDXによる収益性と利便性の向上、急増するインバウンドへの対応などをテーマに、120社以上のスタートアップからアイデアを募集し、実証実験や事業化を進めています。
AIを活用して利用者の嗜好に応じた観光ルートを提案するデジタルマップの開発や、レシート・画像認識技術を活用した観光消費データの取得、グループホテル内での植物プラントによる野菜栽培などを既に実施しています。こうした外部との共創により、スピーディかつ柔軟に新規事業を創出していきます。
社会にもたらす影響
観光を通じて人の流れを生み、
地域経済の活性化と
新たな雇用創出につなげる
自然や歴史文化の価値を
高めながら守り、
次世代へと継承していく
多様な人や地域をつなぎ、
持続可能で魅力あふれる
社会の実現に貢献する

