新・駅前そぞろ歩記

表参道
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東武スカイツリーラインと相互乗り入れしている東京メトロ半蔵門線。その表参道駅は明治神宮の表参道と青山通りが交差する場所にあり、周辺は国内外の有名ブランドショップやセレクトショップが並ぶ華やかな街です。南青山エリアは大名屋敷街の歴史を持ち、根津美術館をはじめ洗練された文化施設が集まっています。都心でゆったりアート散歩を楽しみましょう。

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質、量ともに日本有数の根津美術館は、実業家・初代根津嘉一郎の日本と東洋の古美術コレクションをもとに昭和16年、根津邸敷地に開館。絵画、彫刻、陶器、漆工、茶道具など幅広いジャンルで国宝7件、重要文化財88件、重要美術品94 件を含む約7400件が収蔵され、毎回テーマを変えた展覧会が開催されています。この6月の企画展は「茶入(ちゃいれ)と茶碗 ―『大正名器鑑(めいきかん)』の世界―」。大正10年から刊行された茶道具図録の大著の豪華な初版本と、そこに掲載されている名家所蔵の歴史的な茶入と茶碗の名品を、間近に鑑賞することができます。

そして根津美術館のもう一つの見どころは、1万7000㎡を超える緑豊かな日本庭園。起伏に富んだ地形に水の流れがあり、木々や草花が四季折々の景色を見せてくれます。さらにミュージアムショップでは、多彩なオリジナルグッズが充実しています。

日本で唯一、江戸時代から変わらぬ製法で紅をつくり続けている老舗・伊勢半本店が運営するのは、紅(べに)ミュージアム。紅は紅花の花びらのみを原料とする日本古来の「赤」の化粧品で、その紅を知り、化粧の歴史を学び、その美しさを体感してもらうために開館されました。

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紅ミュージアムでは浮世絵などに描かれた江戸時代の化粧術を紹介。また口紅を中心とした化粧品と広告など約450点の資料から、日本の化粧の移り変わりを辿ります。驚いたのは、極上の紅が玉虫色に輝いていること。これを水で溶くと一瞬で鮮やかな赤に。ここではその「小町紅(こまちべに)」の紅点(べにさ)し体験ができます。

昨年秋にオープンしたばかりのヨックモックミュージアムは、ピカソのセラミック作品約500点を収蔵している美術館。企画展に合わせて順次公開されていくそうです。

ピカソは第二次世界大戦後、南仏の工房で陶工たちや陶芸家の協力を得て、数多くのセラミック作品を制作しています。艶感(つやかん)と温かい質感があるセラミックの素材に描かれたユーモラスで愛らしい表情のモチーフには、見る人を笑顔にする不思議な魅力があります。「ゲルニカ」で描いた世界とは対照的な、まさに平和を感じさせる作品群です。

館内の「カフェ ヴァローリス」も人気ですが、この店名はピカソが過ごした南仏の町の名前から取られたものです。

他にも岡本太郎記念館、TOTOギャラリー・間、秋山庄太郎写真芸術館、さらに骨董通りがあったり、根津美術館の周辺はアート散歩には絶好のエリアです。

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