新・駅前そぞろ歩記

安塚・西川田
安塚・西川田

東武宇都宮駅と新栃木駅を結ぶ東武宇都宮線の沿線には、栃木市と宇都宮市、そのほぼ中央に壬生(みぶ)町があります。壬生町には4つの駅があり、安塚駅は一番北に位置しています。安塚という地名は「八つ塚」が転じたもので、古墳が多い土地柄ゆえの地名です。安塚駅からさらに北上して姿川を渡ると、宇都宮市の西川田駅。今秋開催される栃木国体のメインスタジアム「カンセキスタジアムとちぎ」がある、栃木県総合運動公園の最寄駅です。

安塚・西川田
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安塚・西川田
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安塚駅の北方に流れる姿川のそばに建つのは、地元で「いわねさん」と親しみをもって呼ばれている磐裂根裂(いわさくねさく)神社。注目すべきは2月3日の節分祭。神事の後に拝殿内で参詣者一人ひとりに太さ6㎝・長さ20㎝の「福巻寿司(ふくまきずし)」が配られます。これを鬼の金棒に見立てて喰らい、鬼退治をしようというもの。太鼓の合図とともに全員が、その年の恵方を向いてほおばるのです。「恵方巻き」の起源は諸説ありますが、その風習を神事として福巻祈願をするようになったのは、この神社が最初とのこと。境内には恵方神社なる福巻寿司に見立てた小さなお社があり、それが回転し、その年の恵方(今年は北北西)を指し示しています。ちなみに名前にインパクトがあるためか、ご朱印も大人気(要予約)です。

安塚は古墳が多い土地(磐裂根裂神社は前方後円墳の亀塚古墳の前方部に鎮座)であるほかに、幕末維新の戊辰戦争の激戦地としても知られています。慶応4(1868)年の4月、新政府軍(官軍)と旧幕府軍が姿川を挟んで「安塚の戦い」が行われたのです。その際の犠牲者を弔う「戊辰戦役の碑」が二つ並んで建ち、しだれ桜で有名な安昌寺には戦死者の墓があり、また官軍の本陣跡の長屋門も残っています。

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西川田駅の東には広大な栃木県総合運動公園があります。陸上競技から球技、武道、水泳などスポーツができる施設が揃い、遊園地「とちのきファミリーランド」まで含む巨大なスポーツ公園です。

今回ご紹介するのは、西川田駅の西にある栃木県子ども総合科学館。総合運動公園が数々のスポーツの舞台なら、総合科学館はさまざまな分野の科学を楽しむ舞台です。

子ども総合科学館のランドマークは、広場に立つ高さ51mのH-Ⅱロケットの実物大模型。本館の1階展示場には宇宙・地球・生命などの科学を学べる展示物がずらり。たとえば「宇宙の科学」では、宇宙船の船外活動機のシミュレータに乗り込み、自分で操作できます。どの展示も理屈ではなく体感して理解する仕組みなのです。2階展示場では、電気や磁気・熱・音など身近な科学をゲーム感覚で遊びながら体感できる展示がいっぱい。本館にはプラネタリウムと天文台もあります。

一方、屋外には子どもたちがさまざまな遊びを楽しめる広場が5つもあります。変わり種自転車やミニ機関車、年齢別にゾーンが分けられた遊具など。かつて東武鉄道で走っていた機関車と貨物車も展示されています。

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