新・駅前そぞろ歩記

須賀川
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福島県須賀川市は、『ウルトラマン』の産みの親で「特撮の神様」とも呼ばれる円谷(つぶらや)英二監督の出身地。それが縁で平成25年、須賀川市とウルトラマンの故郷「M78星雲 光の国」が姉妹都市になりました。世界で唯一、地球から300万光年離れた光の国と姉妹都市になった須賀川市に興味津々。
 東武スカイツリーラインの新越谷駅から東武バスセントラルの郡山行き高速バス「あだたら号」に乗って、須賀川を訪れました。

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須賀川市の玄関口・JR須賀川駅の前に建つのは、須賀川市と「M78星雲 光の国」の姉妹都市提携記念モニュメント。提携式で実際に協定書にサインしたのは、須賀川市長とウルトラの父。この提携のあと、誕生したWeb 上の仮想都市が「すかがわ市 M78光の町」。だれもが住民登録できます。

駅前通りを進んで釈迦堂川を渡れば松明通り(奥州街道)。須賀川の中心市街地です。通りを歩けば、歩道にはウルトラヒーローや怪獣のリアルなモニュメントが次々に現れます。友好珍獣「ピグモン」コイン怪獣「カネゴン」などはベンチの片側に腰掛けていて、「横に座って一緒に記念写真撮ろうよ」と言わんばかり。歩くだけで楽しい松明通りです。ちなみに「松明」は須賀川市の伝統行事「松明あかし」のことです。

松明通りに建つ複合施設「tette(テッテ)」は、いわば光の国の聖地。なぜなら5階に円谷英二ミュージアムがあるからです。ここでは円谷英二監督の68年間の歩みをパネルや映像インタビューで紹介。特撮メイキング映像や造形物を展示し、特撮に関する図書や発想の元になる図書も見られます。また須賀川市郊外には特撮の調査・保存・研究の拠点として、須賀川特撮アーカイブセンターがあります。

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須賀川市庁舎もまた代表的なウルトラスポット。仮想都市「すかがわ市 M78光の町」の町長に就任したのがウルトラの父であることから、市庁舎前「光の広場」でウルトラの父のモニュメントが悠然と立っています。また、市庁舎6階の「ウルトラフロア」は地上45mの高さ。これは実はウルトラの父の身長と同じ高さなのです。東西南北ガラス張りで、須賀川の風景をウルトラの父と同じ目線で眺めるという趣向。嬉しいことに、市の業務が休みの土・日も展望台は開放されています。

須賀川の持つもう一つの魅力。それは、芭蕉ゆかりの地としての文化です。奥州の旅に出た芭蕉はおよそ一か月かけて須賀川宿にたどり着きますが、この地では親交のあった俳人宅に滞在し、句会を開いたり寺社巡りをしたりして8日間滞在しています。その足跡がいまも十念寺(じゅうねんじ)や神炊館(おたきや)神社、可伸庵(かしんあん)跡などに残されています。また芭蕉をもてなした地元の俳句文化はいまに受け継がれ、須賀川市内には21か所に俳句ポストが設置。「風流のはじめ館」は句会など和の文化活動拠点です。その周りの商店や民家の軒先には須賀川ゆかりの俳人の句が記された軒行灯(のきあんどん)が、なんと100基も。趣ある街並みは、芭蕉の足跡に思いを馳せる散策路です。

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