新・駅前そぞろ歩記

越生
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室町時代に京都で始まったといわれる七福神巡りは、現在では全国各地に広まり、お正月の風物詩の一つとなっています。東武鉄道沿線にもさまざまな七福神があります。「今年の七福神はどこを巡ろうかな」と悩んでいる方へ。今回オススメするのは、越生線の終着駅・越生。冬晴れの凛とした冷気の中、奥武蔵の山々を眺めながら自然豊かな山里をハイキングする「武蔵越生七福神めぐり」です。

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越生町は全国で唯一「ハイキングのまち宣言」をしました。黒山三滝などの風光明媚な自然や多くの歴史文化に恵まれているため、一年を通してハイキングが楽しめ、いろいろなコースが設定されています。武蔵越生七福神めぐりもその一つ。越生駅から越辺川に沿って大高取山を回り込み、山道を進んで黒山に至るまで約13・1キロの道のりです。まずは駅西口総合案内所で七福神めぐりのマップを入手。そのマップにも記されていますが、越生駅からバスで黒山まで行き、そこからハイキングで七福神めぐりをしながら麓に下っていくという手順が便利とのこと。黒山の集落はパワースポットとしても人気の観光スポット・黒山三滝への入口。この地に建つ全洞院(布袋尊)からスタートします。
黒山は飯能戦争で新政府軍と戦った彰義隊の渋沢平九郎(渋沢栄一の義弟)が自決した地で、自刃岩の傍らのナツグミが平九郎の血の色を宿すかのような赤い実をつけることから「平九郎グミ」と呼ばれています。
バスが上ってきた道を少し戻って、左の山道へ。上り下りを繰り返しながら40分ほど歩くと龍ヶ谷集落に出ます。龍穏寺(毘沙門天)は太田道真・道灌父子によって再興された名刹。精緻な彫刻を施した山門が圧巻です。

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龍ヶ谷から山道を上り、山林を抜けたり小川のせせらぎを聞いたり、のどかな山里の風景を楽しみながら歩くこと1時間。バスが通る県道に出て少し歩くと円通寺(寿老人)です。ここまで歩いてくると風景は山間から山裾の広い郷へ。七福神めぐりのおよそ半分の行程を歩いたことになります。
越生の山里を歩いていると道端に古い小さな石仏群や庚申塔を見ることがあり、かつての人々の素朴な信仰心が偲ばれます。
最勝寺(福禄寿)の近くには関東三大梅林の一つ、越生梅林が広がっています。越辺川沿いの2haの園内には千本の梅。花が咲き揃い甘い香りが一帯を包む2月中旬からは、大勢の観梅客で賑わう梅まつりが開催されます。
そのまま越辺川沿いの道を下っていくと弘法山(弁財天)。その名の通り、弘法大師作と伝わる観音像を祀っています。
ここから越生駅に向かって歩き、正法寺(大黒天)へ。ここは鎌倉建長寺の末寺で、足利尊氏の中興といわれています。続いて駅近くの法恩寺(恵比寿)へ。ここから県道を渡るとすぐに越生駅前に出ます。ゴール!
なお、1月4日㈬に越生町主催で「武蔵越生七福神めぐり」を開催。先着1500名にオリジナル干支缶バッチが進呈されます。

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