赤べこだけじゃない!会津の新旧お土産ガイド

会津には歴史と伝統を感じさせるお土産がたくさん

会津の代表的なお土産と言えば、赤べこをすぐに思い付く方も多いのではないでしょうか。しかし、会津の風土に育まれた伝統工芸品は赤べこ以外にもたくさんあります。

今回は、昔から親しまれているものから新しく仲間入りしたものまで、人気のお土産を4つご紹介します。

会津土産の王様「赤べこ」

会津土産の王様とも言えるのが「赤べこ」です。ゆらゆらと揺れる首を見ていると、ついついこちらまでほっこり笑顔になります。

赤べこは「張子」の技法を用い作られています。一つひとつ手作業なので、二つとして同じものはありません。

赤べこの由来には、次のような伝説が残っています。昔、会津の柳津町にある「圓蔵寺」というお寺を建立する際、人々が材木を運ぶのに困っていたところ、その重い材木を引き、最後まで働いてくれた牛がいました。その牛が「赤べこ(赤い牛)」だったのです。そのことから赤べこが縁起物となり、「幸せを運ぶ牛」「子供の守り神」として多くの人に愛されるようになったということです。

最近は赤色だけではなく、カラフルな色の赤べこも登場し、色違いで集める楽しみが増えました。

かわいらしさは一番「起き上がり小法師」

倒してもすぐ起き上がる七転び八起きの縁起物として愛される会津の伝統工芸品が「起き上がり小法師」です。赤べこと同様「張子」の人形の一つですが、赤べこよりも歴史は古いと言われています。

会津では、毎年1月10日に開催される「十日市」で、家族の人数より一つ多く買い求めるのが習わしとなっています。これには、家族や財産が増えるようにという願いと、無病息災、家内安全の身代わり的な意味合いがあります。会津の人にとって「起き上がり小法師」は「お守り」のようなもの存在です。

最近では、ウルトラマンを生んだ特撮の神様、故円谷英二氏が福島出身だった縁から、「ウルトラマン小法師」なるものも登場。福島でしか手に入らないお土産としてぜひ持って帰りたいお土産です。一つひとつ丁寧に手作業で作られているので表情もそれぞれ。じっくり眺め、お気に入りの「起き上がり小法師」を見つけてください。

伝統の魅力「会津木綿」「会津藍染」

地味で素朴ながら美しい地縞が特徴の「会津木綿」。「会津木綿」で作られた服は、厚地で丈夫、さらに肌触りも良く、通気性、保温性、吸汗性に富んでいるため、季節を問わず愛用できます。寒さが厳しく、夏は盆地で暑くなる会津の気候風土にピッタリで、会津人によって欠かせないものとなりました。

「会津木綿」は400年前から継承されている伝統工芸品であり、会津藩主蒲生氏が産業復興のため綿花の栽培を勧め、木綿を作ったことが始まりとされています。

この「会津木綿」の地縞は「藍」であり、「会津藍染」で糸自体を藍で染め、その濃淡様々な藍色の糸を組み合わせて木綿を織り上げ、多彩な種類の縞模様を作りあげているのです。「会津木綿」の商品で「会津藍染」の伝統工芸も一緒に楽しむことができる、一石二鳥のお土産です。

モンペや作務衣などの着る物の他にも、インテリア用品や小物類も作られ、気軽に「会津木綿」「会津藍染」の風合いが楽しめます。

会津発の新しい木製玩具「マストロ・ジェッペット」

最後にご紹介するのは、それぞれの木の持つ温もり、手触り、色、重さ、香り、色の特徴を生かして作られた新しい木のおもちゃ「マストロ・ジェッペット」です。

「日本の南会津から世界の子ども達に遊んでもらえるおもちゃを」をテーマに2009年に立ち上がった木製玩具ブランドです。おもちゃは全て南会津地方で作られており、デザイン性、丈夫さ、安全で高品質なことなどが評価され、グッドデザイン賞を8アイテムも受賞しています。

名前の「マストロ・ジェッペット」とは、ピノキオを作った木工職人ゼペットお爺さんのこと。お爺さんが心を込めてピノキオを作ったように、「マストロ・ジェッペット」のおもちゃも職人さんによって丁寧に心を込めて作られています。会津の人々の愛情と優しさがぎっしりと詰まったおもちゃなのです。

新旧それぞれの良さがある会津のお土産

昔から馴染みのある伝統工芸のお土産も、最近新しくできたお土産も、会津のお土産はこの地域でしか生まれなかったであろう特色あるお土産ばかりです。

会津には、ここで紹介したもの以外にも、受け取る人も渡す人も優しい気持ちになれるようなそんなお土産がたくさんありますので、ぜひあなたのお気に入りの一品を探してみてください。

※2019年12月現在の情報です