ジャズとカクテルの街・宇都宮で楽しむ粋な大人旅

宇都宮で過ごす、オシャレな夜

宇都宮市といえば何といっても餃子が有名ですが、実は大人の粋な楽しみにあふれた街でもあります。

宇都宮は、「ナベサダ」の愛称で知られるサキソフォン奏者、渡辺貞夫さんなど有名なジャズミュージシャンを輩出してきた「ジャズの街」。それだけに、市内にはジャズの生演奏が聴けるお店がいくつもあり、ジャズフェスティバルも開催されています。

また宇都宮は、バーテンダーのレベルが全国でもかなり高い「カクテルの街」でもあります。カクテル技能競技の優勝者を何人も輩出し、一流のバーテンダーを目指して日本各地から宇都宮に移り住む若者も少なくないそうです。

ジャズの街・宇都宮の楽しみ方

では、実際にジャズの生演奏が楽しめるお店をご紹介しましょう。

まずは1960年開店の老舗「ジャズスポット 近代人」。渡辺貞夫さんとも交流のある名店です。有名ミュージシャンや地元の演奏者が奏でるジャズのライブは、毎週日曜の20時から始まります。

「宇都宮 BIG APPLE」は地元のジャズバンドが多く出演するお店です。1988年のオープン以来、昭和の雰囲気をそのままに残し、宇都宮のジャズ文化を育ててきました。ステージと客席の距離の近さも魅力です。

その他、古民家をリノベーションした店内で月に一度ジャズライブが行われる「cafe Marino」、毎週月・水・金・土の4回ジャズライブが開催され、200種類以上のカクテルを味わうことができる「INDULTZ DREAM」などもおすすめです。

宇都宮ではジャズフェスティバルも多数開催されています。最も大きなジャズライブは「ミヤ・ジャズイン」で、11月上旬に東武宇都宮駅周辺のオリオンスクエア（市民広場）など全5会場で開催されます。また毎年9月に行われる「ミヤ・ビッグジャズ」には北関東で活動するジャズグループが参加します。「宇都宮ジャズクルージング」は年に3回開催され、ジャズバーなどの店舗で一斉にライブが行われます。

また、4月～10月に月一回、日曜日に開催される「宮ふれあいステーションジャズ」（宇都宮駅構内）、6月～9月に月一回、土曜日に開催される「ミヤ・サンセットジャズ」（オリオンスクエア）は観覧無料で楽しめます。

ジャズが楽しめる場所もタイミングもたくさんの宇都宮。聖地でぜひ生演奏を聴いてみてください。

カクテルの街・宇都宮の楽しみ方

まだバーテンダーの技量が高く評価される時代ではなかった1970年代から、宇都宮ではバーテンダーの育成と技術の向上が行われてきました。その結果、宇都宮で育ったバーテンダーは全国屈指のレベルを誇るようになり、バーテンダーの技量を競う全国大会では市内出身者が連続優勝を果たすなど、日本を代表するバーテンダーの街、カクテルの街としても知られるようになりました。その中から、宇都宮を代表するバーをいくつか紹介します。

住宅地にある「VAL'S BAR」はカクテル愛好家の間では特に知られた名店。宇都宮カクテル倶楽部の代表幹事を務める清野一人（せいの かずひと）さんがマスターバーテンダーを務める、落ち着いた大人な雰囲気が魅力のお店です。

「COCKTAIL BAR TANAKA」はわずか7席の、宇都宮でもっとも小さいとも言われるお店。ベテランのバーテンダーであり数々の大会で活躍したオーナー田中與一（たなか よいち）さんが今も現役としてシェイカーを振っています。

宇都宮東武ホテルグランデでは、東武宇都宮線の電車がとまる12駅（東武宇都宮駅～東武栃木駅）それぞれの駅にまつわる歴史や特徴の「色」「味」を盛り込んだミヤセンカクテルを提供しています。

宇都宮に複数の店舗がある「パイプのけむり」。その1号店となるのが「夢酒（ムッシュ）OGAWA」です。宇都宮カクテル界の草分け的存在である小川信行（おがわ のぶゆき）さんのお店で、1984年に小川さんが全国大会で優勝したときのカクテル「フローラ・オブ・ゴールド」が味わえます。

宇都宮はオリジナルカクテルも充実しています。特に、ジンと青りんご、メロンリキュールで作られる「マロニエリーフ（とちの葉）」、ブランデー＆あんずのリキュールの「ビッグツリー（大いちょう）」、ウォッカ＆オレンジのリキュールの「かまがわプロムナード（釜川）」は有名で、宇都宮カクテル倶楽部に加盟している33店舗で飲むことができます。

ジャズとカクテル。宇都宮で優雅な時間に身をゆだねる

ジャズの世界とバーテンダーの世界にそれぞれレジェンドを送り出してきた宇都宮。ジャズとお酒は切っても切れないものであり、宇都宮のジャズ文化、宇都宮とバー文化のつながりの強さが感じられます。

上質なジャズとカクテルをゆっくりと味わいに宇都宮に足を運んでみてはいかがでしょうか。

※2019年12月現在の情報です