日本最大級のラベンダー畑が埼玉に。千年の苑ラベンダー園の魅力

嵐山ゆかりの武将に思いを馳せ命名された新スポット

埼玉県の中央部にある嵐山町(らんざんまち)は、池袋から東武東上線で約1時間の距離にあります。1928年、京都の嵐山(あらしやま)に景観が似ていることから、「日比谷公園」を設計したことで知られる本多静六林学博士が「武蔵嵐山」と名づけ、それが町名として今日まで受け継がれています。

そんな嵐山町には、日本最大級、約8haの広さを誇るラベンダー園「千年の苑」があります。平安時代末期~鎌倉時代初期の武将、畠山重忠の住んでいた菅谷館跡(すがややかたあと)から見下ろせる位置にあり、同じく平安末期に活躍した武将である木曽義仲が生まれた場所の近くでもあることから、約1000年の時を経て2人の思いを引き継ぎ、美しい地を創るという意味で「千年の苑」と名付けられました。数年前にプレオープン、2019年6月に正式にオープンし、人気のスポットとなっています。

一面のラベンダー畑や摘み取り体験が楽しめる「らんざんラベンダーまつり」

千年の苑には現在、比較的暑さに強いとされ香りが強いのが特徴のグロッソ、茎が長く白い花を咲かせるのが特徴のロングホワイトを中心に、12品種約5万株のラベンダーが植えられています。開花時期は6月上旬~7月上旬頃。この時期には「らんざんラベンダーまつり」も開催され賑わいます。ラベンダーと大平山をバックに写真を撮ってみたり、見晴台から一面のお花のじゅうたんを見渡したりしながら、思う存分ラベンダーを堪能することができます。

「らんざんラベンダーまつり」では、ラベンダーの摘み取りやラベンダースティックの製作体験、ラベンダーグッズや地元の特産品の販売なども行われます。また、売店ではラベンダーソフトクリームが大人気。見るだけでなく味覚でもラベンダーを味わうことができます。

さらに、特産品として他ではなかなか食べることができないご当地うどん「めんこ61」や嵐山町のB級グルメ「嵐山辛モツ焼きそば」もオススメです。

春には桜、秋には紅葉、彩り豊かな嵐山町

ラベンダー以外にも四季折々に美しい自然の風景を楽しむことができる嵐山町。春には、都幾川の八幡橋から学校橋にかけての約2kmに植栽された252本のソメイヨシノが咲き誇り、「嵐山さくらまつり」も開催されます。学校橋付近では桜と菜の花を同時に鑑賞することもできます。夜にはぼんぼりも灯され、より幻想的な雰囲気に。約3,000発が打ち上げられる花火大会も開催されます。

また、梅雨の時期には金泉寺でご住職が植えた約100種類5,800本のあじさいを鑑賞することができたり、秋には嵐山渓谷で「嵐山渓谷紅葉まつり」が行われるなど、四季を通じて彩り豊かな景色を楽しめるのが嵐山の大きな魅力です。旅行サイトのバーベキュー&キャンプ場人気スポットランキングで全国1位に選ばれるなどして有名な嵐山渓谷バーベキュー場から都幾川の支流・槻川の川沿いを歩くと、約15分で紅葉の名所「冠水橋」に到着します。紅葉越しの冠水橋は写真映えすること間違いありません。

冠水橋からしばらく歩くと、歌人・与謝野晶子も訪れたかつての料理旅館跡地に建つ展望台が見えてきますので、展望台に上って周辺の紅葉を一望してみましょう。時間があれば、大平山の途中にあるあずま屋にも足を運んでみてください。眼下に広がる紅葉は見事の一言です。

貴重な自然の宝庫で心も体もリフレッシュ

7月中旬~下旬に約600株・1000輪のヤマユリが見ごろを迎える菅谷館跡など、嵐山町には他にもまだまだ花の名所がいろいろあります。かつて京都嵐山に例えられたこの町の景色は、地元の人々の花づくりの努力で大きな実を結び、本家に勝るとも劣らない「花の街」としての魅力を誇り、多くの人を惹きつけています。

春の桜、梅雨時期のあじさい、初夏のラベンダー、秋の紅葉。ぜひ、あなたのお気に入りの景色を嵐山で見つけ、心も体もリフレッシュしてください。

※2019年10月現在の情報です