下町情緒満載の北千住。商店街と銭湯でレトロな魅力を味わおう

江戸時代は宿場町として発展した千住の街

複数の鉄道路線が乗り入れ多くの人々が行き交う北千住。江戸時代は宿場町として大いに栄えました。千住宿は「板橋宿」「内藤新宿」「品川宿」とともに江戸四宿と呼ばれていましたが、日光へ向かう街道筋にあたる江戸の主要な出入り口であったことから、幕末には1万人近い人口を抱える江戸四宿最大級の宿場町にまで発展しました。

また千住は、松尾芭蕉が奥州を旅しその記録をまとめた「おくの細道」の出発地となったことでも知られています。草庵のある深川から船で千住に降り立ち、奥州へと旅立っていったのです。「おくの細道」には、旅立ちの地である千住の情景を詠んだ俳句も記されています。

昔のなごりが残る北千住の名物商店街を楽しもう。

北千住の商店街には昔ながらの趣きが今もなお残っており、下町の風情を感じることができます。

かつての街道筋にあたる宿場町は、現在は「千住宿場町商店街」として人々に親しまれています。街灯の柱には千住宿を通った大名と家紋が記されており、歴史を感じながら商店街を散策することができます。「千住 街の駅」には休憩所が設けられており、一息つけるだけでなく、スタッフの方から商店街の歩き方や見所などを教えてもらうこともできます。飲食店から衣料品店、カラオケ店など多様なジャンルのお店が揃っており、飽きることなく散策が楽しめます。

かつての千住一丁目・二丁目エリアに位置する千住本町商店街も、北千住の名物商店街の一つです。激安のお惣菜屋さんや自家製のパンケーキが楽しめる喫茶店、本屋、洋服屋、酒屋、美容室など、商店街ならではのバラエティに富んだお店が揃っています。季節の催しや朝市、バーゲンなど楽しいイベントも定期的に開催されています。

商店街を散策した後は銭湯へ。歴史ある名物銭湯が今も健在。

商店街を散策した後は、銭湯に入って疲れた体を癒しましょう。北千住には歴史のある名物銭湯が今も残っています。

「大黒湯」は1929年創業の老舗の銭湯です。情緒あふれる宮造りの建物に昭和の名残があるレトロな外観が魅力的。お風呂は、普通のお風呂の他にジェット風呂、露天風呂があります。壁面の壮大な絵にも注目。男湯の壁面には富士山の絵が、女湯の壁面には新幹線の絵が壁一面に描かれています。

お風呂から上がった後は脱衣所でゆったりくつろげるよう、ベンチやテレビ、漫画、雑誌なども置かれています。待合室にはマッサージ機も設置されており、しっかりと疲れを取り除いて帰ることができるはずです。

「タカラ湯」も北千住の名物銭湯の一つ。「キングオブ縁側」とも称されるように、敷地内には立派な日本庭園が広がっており、ツツジや紅葉など季節によって異なる木々や花々が楽しめます。湯船から庭園を眺めることもでき、風情を感じながら入浴できるのも魅力。フロント奥の縁側にはベンチとテーブルが用意されており、景色を楽しみながらくつろぐことも可能です。

お風呂の種類は多彩で、気泡風呂、座風呂、赤外線風呂、超音波風呂、バスクリン風呂、電気風呂、ゲルマニューム風呂、ハーブ湯、薬湯などが楽しめます。薬湯は効能が高く、冷え性、リウマチ、肩こり、痔、腰痛、疲労回復、神経痛、あせも、しもやけに効果があります。

下町情緒あふれる北千住。趣き満点の街並みを楽しもう

かつては江戸最大級の宿場町として賑わった北千住。近年は再開発により街の表情が少しずつ変わりつつありますが、それでもなお、その街並みには古き良き時代の名残が感じられます。

そんな北千住の雰囲気を楽しみながら、下町の風情漂う商店街を散策してみてはいかがでしょうか。あったかい人情や昔ながらの風景に、あなたもきっと癒されるはずです。

※2019年12月現在の情報です