東武グループ長期経営構想
経営計画の体系
長期経営ビジョン
「挑戦」と「協創」で進化させる社会と沿線
今後の事業環境は、インバウンド需要、外出需要などが回復傾向にある一方、働き方の変化や価値観の多様化、デジタル技術の進展などにより、変化が不透明に、かつ速くなることに加え、東京圏でも2030年頃から予測されている人口減少により、既存の延長線上での事業展開では、グループの成長は見込めないと想定されます。
従って、東武グループにおける中長期的な経営の方向性は、事業環境やニーズの変化を進取する『挑戦』と、グループ内外を問わず関係者との協力や連携で価値を創出する『協創』によって、基盤である沿線の持続的な発展によりグループ全体の収益・利益を維持・拡大させるとともに、非鉄道部門における成長事業の拡大により収益力を強化することで、グループの成長を実現していきます。
ついては2030年代半ばにおける東武グループの目指す姿の実現に向け、長期経営ビジョンを「挑戦と協創で進化させる社会と沿線」とし、当該ビジョンに基づき事業を推進していくことで、「東武グループの持続的な成長」と「人にやさしく 人と地域が共に輝きつづける社会」の実現を目指し、社会に不可欠な企業集団として存続していきます。
経営戦略方針
長期経営ビジョンのもと、2030年代半ばを見据えた経営戦略の方針は、以下の通りです。
重点戦略(成長戦略)
①成長をけん引する事業の確立
インバウンドを中心として市場の成長が見込めるホテル業やスカイツリー業をはじめとする「観光事業」と、沿線での開発余地のある「開発事業(まちづくり)」を成長に資する中核事業と位置付けます。
②事業基盤(沿線)の継続的な強化
東武グループの強みである首都圏の広域な事業エリアと、多種多様に展開する事業を活かし、事業にデジタル技術を積極的に活用することで、収益力と生産性を向上させるとともに、グループシナジーの創出と他社との差別化を図ります。
③事業領域拡張を見据えた新規事業の育成
中長期的には、沿線内の東京圏でも人口減少を迎えると予測されていることから、既存事業の領域を超えた新たな事業フィールドを探索し、2030年代半ばを見据えた収益源の確立を目指していきます。
④環境負荷の低減と人的資本の強化
事業の基盤となる環境負荷の低減と人的資本の強化を継続的に実施します。
中長期的な目標
①財務目標:意識する経営指標と想定値
経営指標 | |
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収益性(営業利益) | ・2027年度:740億円 ・2030年代半ば:1,000億円以上 |
資本コストを意識した経営(ROE) | ・~2030年代半ば:8%以上の維持・向上 |
株主還元(総還元性向、DOE) | ・中期経営計画 期間中想定(2024~2027年度): 総還元性向40%以上、 DOE 2.2%以上を意識し段階的に引き上げ ・2028年度以降:さらなる拡充を検討 |
財務健全性 (有利子負債/EBITDA倍率) |
・~2030年代半ば:6倍台 |
財務健全性(自己資本比率) | ・~2030年代半ば:30%以上 |
②非財務目標(2030年度 グループでの環境負荷低減)
CO2排出量 | 2030年度▲30%(2022年度対比) |
奥日光エリア | 2030年度カーボンニュートラル |
※その他詳細はこちら(2023年度決算説明会資料、2024年度決算説明会資料)をご覧ください。