小江戸とちぎで和食の原点・江戸料理を味わう

江戸の文化を料理で楽しめる「とちぎ江戸料理」

とちぎ江戸料理とは、今もなお栃木市に残る江戸時代の料理文化を残し伝えていこうと生まれた、栃木ならではの江戸料理の数々です。

とちぎ江戸料理は、次の三箇条に則り作られています。

  • 江戸期の料理本や文献をもとに再現した料理
  • 受け継がれてきた郷土料理や、栃木県ならではの食材を活かした料理
  • 江戸のエッセンスを感じさせる料理

江戸時代は現代のように調理技術が発達していなかったため、非常にシンプルな料理が多いのが特徴です。そのぶん、素材本来の味が生かされており、現代の料理とはまた違った味わいが楽しめます。

初体験も味もある? とちぎ江戸料理の代表的なメニュー

とちぎ江戸料理はメニューが非常に豊富で、現代でも馴染み深いものから、今はあまり食べられない珍しいものまで、多様な料理が楽しめます。

「なます」は、江戸期の行事食に必須の料理。今ではおせち料理に用いられることが多いですが、栃木県では日常食として親しまれています。一般的には大根とにんじんを使った紅白なますが有名ですが、栃木ではじゃがいもを使った「芋なます」や里芋の葉柄を使った「芋茎なます」など、珍しいなますも提供されています。

江戸時代のお菓子として多くの人に親しまれていた「ごぼう餅」は、江戸初期に刊行された「料理物語」のレシピをもとに再現されています。ごぼうの素材をいかした味付けで、甘さは控えめ。ごぼう本来のおいしさをダイレクトに感じられます。

栃木市内で江戸の天明年間から味噌屋を営む「油伝味噌」の味噌は、古くから地元でさまざまな料理に用いられてきました。国産の大豆を使い、樽でじっくり天然熟成させた味噌は、どんな料理とも相性抜群。田楽をはじめ洋食やお菓子など、さまざまな江戸料理に用いられています。

江戸の定番調味料「煎り酒」を使った料理もあります。煎り酒とは日本酒に梅干しやかつおを入れて煮詰めたもの。醤油のような役割を果たしており、料理の隠し味に使えるだけでなく、お刺身に直接つけて食べることもでできます。江戸料理としては、刺身やすいとん、テリーヌなどに使われています。

名物料理を味わおう。とちぎ江戸料理が食べられるお店を紹介。

絶品のとちぎ江戸料理が食べられるお店は、栃木市内に数多くあります。

1933年から続く先代の味を地産地消の素材にこだわり受け継ぐ稲安食道では、煎り酒海鮮丼をメインにした江戸セットを提供しています。また、旬の素材を使用したお寿司や栃木西方産の豚を使用したトンカツ、ラーメン、天丼などが楽しめます。お酒も地酒にこだわり、西方の老舗酒蔵、飯沼銘醸とコラボした「稲安姿」を味わうことができます。

1892年から続く和菓子店「山本総本店」では、江戸時代に愛されたおやつ「ごぼう餅」を味わうことができます。山本総本店のごぼう餅は、油伝味噌の甘味噌と、もちっとした食感の相性は抜群です。ごぼう餅の他にも、油伝味噌製の天然醸造十麹粒味噌を使用して作られた味噌羊羹や、栃木の代表銘菓にもなっている路傍の石など、職人自慢の手作り和菓子がいただけます。

江戸の食文化を再現。「とちぎ江戸料理」を堪能しよう

江戸時代は庶民の間にも食の楽しみが広まった時代であり、現代の料理の原点とも言える多様な料理文化が育まれました。そんな食文化の発展を支えた江戸時代の料理が楽しめるのが「とちぎ江戸料理」。江戸時代のレシピを再現した料理や、そこからヒントを得た創作料理、地元の産物を使った郷土料理など、バラエティ豊かな味を楽しむことができます。

栃木を訪れた際は、ランチに、またディナーに、ぜひ「とちぎ江戸料理」を召し上がってみてください。

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※2019年10月現在の情報です