起源は南北朝時代! 関東三大梅林のひとつ「越生梅林」

その数約1,000本! 650年を超える古木も。

越生梅林は、埼玉県入間郡越生町の越辺川沿いに広がる梅林です。南北朝鮮時代、太宰府から武蔵国小杉村へ天満宮を分祀する際に梅を植えたのが、その起源と言われています。その後、越辺川左岸が梅の生育に適していたことから梅を多く植え、その実で梅干しを作るなどしたことから、梅の里として知られるようになりました。

現在の越生梅林は梅園神社向かいの越辺川岸に位置し、約2haもの広大な面積を有する梅園として整備されています。水戸偕楽園、熱海梅園と共に「関東三大梅林」の一つに数えられ、「白加賀」「越生野梅」「紅梅」など様々な品種の梅の木が約1000本植えられています。中には650年以上も前に植えられたという古木もあるとか。春先には辺り一帯に梅の花の香りが漂い、いち早く春の訪れを感じられるスポットとして人気を集めています。 川に面した東側の梅林から河原に降りることもでき、見上げるように眺める梅林の風景もまた風情があり見事。天気の良い日は梅の花を眺めながらお弁当を食べる観光客の姿もよく見かけます。

花もグルメも味わえる「越生梅林梅まつり」

越生梅林では、毎年2月から3月下旬まで梅まつりが開催され、毎年多くの観光客で賑わいます。梅の花を楽しむ人々はもちろん、東側の梅林の中にはミニSLの軌道が設けられており、梅まつり期間中には多くの子どもたちを乗せて梅林を走り抜けます。このミニSLは1970年頃までこの地域を走っていたSL「9600形」を10分の1サイズの模型にしたもので、日本工業大学付属東京工業高等学校機械科の実習教材として制作されたものだそうです。

梅園内にはお土産店があり、梅を使った加工品が購入できる他、軽食が楽しめるお店もあり、さらに梅まつり期間中には数多くの露店も出店します。梅林の外には「屋台村」もオープンするので、おいしいものを存分に堪能できます。

露店が並ぶ一角にある「展望台」からの眺めもぜひ見ていただきたい景色の一つです。数メートルの高さからの眺めにより、普段の視点とは違った梅林の広がりを感じることができます。

梅と並ぶ越生の名産「ゆず」はチューハイとしても人気

越生は梅だけでなくゆずの産地としても知られています。その生産量は関東一。年間生産量は約100トンにもなります。

香りが強く、皮がしっかりとしているのが、越生のゆずの特徴。その特性を生かして、お料理やお菓子などの素材としても人気が高く、ゆずジャムやゆず羊羹などがお土産品として人気を誇っています。また、ゆずをサラサラのパウダー状に加工した「ゆず粉」も人気です。

さらに2018年からは越生のゆずを使用したクラフトチューハイも埼玉・東京・神奈川・千葉で発売。厚い果肉を丸ごと搾りゆずの美味しさをまるごと抽出した香り高くまろやかでコクのある味わいで、お酒好きの間で話題となりました。越生のゆずは、こうして年々その存在感を高めています。

梅の時期だけじゃない。豊富な魅力が詰まった越生町へぜひ

梅の里として長い歴史を誇る越生町。その歴史を今も受け継ぎながら、近年は「ゆずの里」としても話題を呼び、多くの人々に愛されています。越辺川支流の三滝川にある「黒山三滝」や、約13kmのハイキングコースとしても楽しめる「武蔵越生七福神めぐり」なども魅力的です。

越生駅へは、池袋から東武東上線に乗り、坂戸で東武越生線に乗り換えて1時間余り。関東三大梅林のうち都心から最も近い「越生梅林」のある越生には、梅の時期ならずともたくさんの魅力が詰まっています。

※2019年10月現在の情報です