名店揃い! 川越グルメで欠かせない「うなぎ」を堪能しよう

川越の鰻の歴史について

うなぎの蒲焼きが広まったのは、江戸時代の天明年間(1781~1788)だと言われています。うなぎを筒切りにし串に刺して焼いた見た目が蒲の穂に似ているところから、その名が付けれました。

また、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣もこの頃から始まりました。一説では、平賀源内が知人のうなぎ屋に宣伝の貼り紙をしたことからその習慣が広まったと言われています。当時は山椒味噌などをつけて食べることが多かったそうですが、その後、そば天ぷらなどの江戸料理が確立する中でうなぎにも濃口醤油やみりんが使われるようになり、現在のような蒲焼きへと変化したそうです。

一方、川越には海がないため、貴重なたんぱく源としてうなぎを食べる習慣が古くからありました。実際、川越市内を流れる入間川や荒川などでは、戦前まではうなぎが獲れていたそうです。また、江戸と密接な関係にあったことから醤油づくりも盛んだったため、江戸とあまり変わらない時代にすでに蒲焼きが食べられていたと考えられています。

川越の鰻名店ガイド

川越には現在も、お店独自のたれを受け継いだ歴史ある名店が数多く残されています。今回はその中から、「いちのや」「小川菊」「東屋」「大穀」「ぽんぽこ亭」の5軒を紹介します。

  • いちのや
    1832年創業の老舗です。創業以来伝わる甘さ控えめのたれと、ふんわりした肉厚のうなぎが特徴。うなぎは割いた後、白焼きをせず生のまま蒸して、油を落としながら秘伝のたれをつけて焼きます。

    席数は約300席。大小さまざまな個室があるので、宴会などの利用も可能です。アトレ川越のレストラン街にも支店があります。

  • 小川菊(おがきく)
    1807年創業。大正浪漫夢通り沿いに建つ川越最古のうなぎ専門店です。創業当時から続く皮はこんがり、身はふんわりのうなぎに、一子相伝の甘口のたれが絶妙に絡みます。

    建物は1924~25年ころに建てられた3階建ての木造建築で、夏の暑さを和らげるため四方に窓があるのが特徴です。

  • 東屋(あずまや)
    喜多院の北側に建つ、1868年創業のお店です。大正時代に建てられたおよそ築100年の店内で、創業時から伝わるたれは、秘伝の辛口だれ。そのたれと共に、外はカリッと、中はふわっとしたうなぎを食べることができます。うなぎは蒸して油を落としてから焼くのが特徴です。柳川鍋やなまずの天ぷらなどのメニューもあります。

  • 大穀
    埼玉県内に10店舗ある江戸懐石料理のお店で、川越には川越店と川越菓子屋横丁店があります。注文を受けてからさばくうなぎは、静岡県や鹿児島県などから新鮮な状態で仕入れたもの。うなぎ職人が丁寧に骨を抜き、紀州備長炭で焼き上げます。石焼ひつまぶしなど、ひと味変わったメニューもあります。
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  • ぽんぽこ亭
    東武東上線新河岸駅が最寄り駅のうなぎ専門店です。おいしいものを手頃な価格で、お腹がぽんぽこなるくらい食べて欲しい、というのが店名の由来。活きた国産うなぎを毎日仕入れ、注文を受けてから蒸し、蜂蜜を使った香ばしいたれで焼きます。ソムリエが選んだワインも一緒に楽しむことができる、一味違う味わいが楽しめるお店です。丸広百貨店川越店にはテイクアウト専門店があります。

小川菊

URL https://www.ogakiku.com/

大穀(川越菓子屋横丁店)

URL http://www.ext-fed.com/new-fuji/index.html

ぽんぽこ亭

URL https://ponpoko.gorp.jp/

リピートしたくなる川越の鰻

川越のうなぎの店は、いずれ劣らぬ名店ぞろい。たれも各店ごとに個性があるので、何回か通い、どれが一番のお気に入りか食べ比べてみるのも良いでしょう。

江戸との深い関わりと豊かな川の恵みが育てた川越のうなぎ文化を、ぜひ心ゆくまで堪能してください。

※2019年12月現在の情報です